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エジディウス・カバロウスカス(リトアニア)VSマオンリー・モンテス(メキシコ)
NABF北米ウェルター級王座決定戦10回戦(2017年10月14日)
(出典:WOWOW)
リトアニアのボクサーは初めてお目にかかります。ロシアとポーランドに挟まれ、バルト海に面した国です。EUに加盟しているんですね。
カバロウスカスは、17戦全勝14KO、28歳。WBO4位。
アマチュアのエリートです。
モンテスは、39戦32勝21KO6敗1分け、27歳。
元WBC暫定中米カリブS・フェザー級チャンピオン。
左ジャブの威力が違う
S・フェザーから上がってきたモンテスの方が大きいですね。
リーチも長そうに見えますが、左ジャブの差し合いでは、背の低い方のカバロウスカスに軍配が上がります。
速くて、強くて、的確です。
前に出てプレッシャーをかけるのはモンテスですが、得意の接近戦に持ち込む前に、カバロウスカスの左ジャブが先に飛んできます。
モンテスのパンチを見切った感じのカバロウスカスが、3ラウンドに連打で畳みかけます。しかし、少し意外だったのは、連打するとカバロウスカスのガードがやや甘くなり、モンテスのカウンターをまともにもらっていたことです。
中盤からは完全にカバロウスカスのペース
前に出てプレッシャーをかけるモンテスに対して、カバロウスカスはヒットアンドウェイ。打っては離れ打っては離れ、ちぎっては投げ、ちぎっては投げと、もうやりたい放題です。
しかし、調子位に乗って連打すると、最後にモンテスの右フックのカウンターをもらい、ガクンと膝を折り、ロープまで下がる場面がまた見られました。
(素晴らしい連打の後、ガードがガラ空きになりモンテスのカウンターをもらう)
見た目ほどダメージはなさそうでしたが、パンチのある選手だと、この一発で形勢が逆転する可能性もあります。
結局カバロウスカスのパンチによって、右目がふさがり、7ラウンドが始まったところで、長いドクターチェックがありました。
(カバロウスカスの左ジャブを相当受けていましたから、もう形相が完全に変わっていました)
一度は再開されましたが、カバロウスカスの連打にさらされたところで、レフリーがストップしました。
両者の力の差が歴然としていましたね。
調子に乗って連打した時に隙ができるのは、モンテスの力量を見切っていたからかもしれませんが、ヒットアンドアウェイでボクシングをしているときの安定感は、ほぼ完璧ですね。
ウェルター級はホントに層が厚い階級です。
このリトアニア人も来年には世界戦線に顔を出してくるでしょう。