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エロール・スペンス(アメリカ)VSカルロス・オカンポ(メキシコ)
IBF世界ウェルター級タイトルマッチ(2018年6月16日)
スペンスは、23戦全勝20KO、28歳のサウスポー。
中量級のスーパースター候補として注目され、PFP(パウンドフォーパウンド)でも、常にランキングに名を連ねるようになりました。
オカンポは、22戦全勝13KO、22歳。IBF3位。こちらも全勝です。ただ、名のあるボクサーとの対戦は皆無です。
一応、全勝対決ですが、その中身には大きな隔たりがありそうですね。
あっけない幕切れ
リーチの長いオカンポは、かなり懐が深そうです。
スペンスは、右ジャブで距離を図り、徐々にその間合いを詰めていきます。
まずはボディから攻略にかかります。
ただ、強引にボディブローを放つ際に、オカンポのパンチを不用意に被弾するのが、どうも気になります。
しかし、そんなことはお構いなく、スペンスは距離を詰め、ボディを攻め立てます。
そして、ラウンド終了間際に、ややローブロー気味のボディアッパーがオカンポをとらえ、ロープに詰まったところで右ボディアッパーがみぞおちにヒット。返しの右ボディブローでオカンポはあっさりダウンします。
(このボディアッパーはちょっと低いですね)
(ロープに詰めての左ボディアッパーは見事にみぞおちをとらえ、返しの右フックがオカンポのわき腹にヒット)
(しゃがみ込むように前のめりにダウン。カエルのようにもがきながらも立ち上がれません)
カエルのようにしゃがみ込んだオカンポは、そのままカウントアウトされました。
みぞおちをえぐったボディアッパーは、かなり強烈だったとは思いますが、仮にも全勝の世界3位ですから、もう少しボディブローへの対策がほしかったと思います。
とにかく、もうちょっとスペンスのパフォーマンスを見たかったですね。3分はあまりにも短すぎますよ。
余談ですが、ボクシングマガジン誌8月号の杉浦大介さんの記事で、
”オカンポはあまりにも「役不足」であると指摘する声は戦前から多かった”
という記述がありましたが、この場合の「役不足」という言葉の使い方は間違いですね。