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末吉大(帝拳)VS東上剛司(ドリーム)
日本S・フェザー級タイトルマッチ(2018年5月30日)
(出典:日テレG+)
末吉は18戦17勝11KO1敗、27歳。
唯一の1敗は、6年前の新人王トーナメントで、伊藤雅雪に喫したものです。
東上は、34戦14勝3KO15敗5分け、37歳。1位。
キャリア15年のベテランですが、なぜ1位なのかは、理解できません。
初回にダウンを奪うが
末吉が不用意にパンチをもらい、東上が攻め込んだところへ、カウンター気味に末吉の右フックが登場のテンプルをとらえ、早くもダウンを奪います。
(東上の右を外し、左フックがテンプルにヒット)
しかし、すぐに立ってきた東上に、末吉は右を狙いすぎて、とどめを刺せません。
2ラウンドは、明らかに右を狙う末吉に、東上はガードを固め前出て反撃してきます。
末吉は、パンチをスェーバックでかわすため、東上の追撃をまともにはもらっていませんが、かなり見栄えが悪いですね。
恐らく、2人のジャッジがこのラウンドは東上にポイントを与えていると思います。
3ラウンドからようやく左ジャブが出る
3ラウンドの終盤あたりから、ようやく末吉が左ジャブを多用し出します。
4ラウンド以降は、左ジャブで東上をコントロールし、東上はガードするので精一杯になります。
手数の減った東上に、末吉は左ジャブから右をヒット。ただ、フックはややオープン気味ですし、ストレートは東上の堅いガードに阻まれ、クリーンヒットしていないような気がします。
末吉はいつもに比べると、ややパンチにスピード感がありませんね。
それとボディブローが少ないです。右で倒そうという気が、強すぎるのかもしれません。
終盤は東上が反撃
試合のペースは完全に末吉が握っていましたが、体幹の強い東上は、パンチをスェーバックで外されても、強引に前に出てパンチを放ってきます。
末吉は雑なディフェンスで、何度か不用意にパンチをもらっていました。
最終回は、やや攻め込まれた感じの末吉ですが、ほぼ危なげなく10ラウンドを終えました。
採点は3-0(三者とも98-91)で文句なく末吉を支持。
東上の粘りは賞賛に値しますが、あっさり倒せない末吉には課題が残ります。
まず、ガードが少し雑で、しかも相手のパンチをスェーバックでかわすため、追撃を受けると体勢を崩し、かなり見栄えが悪くなります。
やはり、きっちりステックバックで相手のパンチを外した方が、確実にディフェンスできます。
これは、ジョー小泉さんの受け売りですけどね。
WBO7位にランクされていますが、このままではちょっと世界は遠いですね。
ちなみに、テクニックやスピードでは、アンダーカードに登場した正木脩也の方が上だと思います。