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尾川堅一(帝拳)VS山元浩嗣(ワタナベ)
日本S・フェザー級タイトルマッチ(2017年7月1日)
(出典:日テレG+)
尾川は22戦21勝18KO1敗、29歳。
これが日本タイトル5度目の防衛戦となります。
そろそろ世界を狙ってもいいのではないでしょうか。
挑戦者の山元は36戦20勝4kO13敗3分け、33歳のベテランサウスポーです。ランキングは13位。
はっきり言って、力の差はかなりあると思います。
2試合判定が続く尾川としては、ここはスカッと倒して、世界への弾みをつけたいところです。
前回の防衛戦はかなり苦戦 ↓
初回から相手のパンチを見切る
13位の山元のパンチはお世辞にも速いとは言えませんし、伸びがなく威力も感じません。
尾川はすぐに山元のパンチを見切ったようです。
一方の尾川の右は、初回から結構タイミングがあっていました。
左ジャブをうまく使い、距離を測ります。もう倒すのは時間の問題という感じですね。
予想通り、ちょっと力の差がありすぎました。
そして残り30秒辺りで、尾川の右が山元のガードをこじ開け、ダウンを奪いました。もうかなり効いています。
(ガードの隙間をこじ開け、尾川の右ストレートが山元の顎をとらえました)
(この回で決まるかな、と思うほどダメージは深刻)
足元をふらつかせながら、なんとか立ってきた山元ですが、ダメージは深刻です。
しかし、この回は何とか尾川の追撃を凌ぎました。
力まず冷静に倒す
さすがにこれだけ力の差があると、尾川に力みは感じられません。
冷静に様子を見、フック気味の左ジャブで相手の体勢を崩し、右ストレートを叩き込みます。
このパンチは効きました。腰を落として下がる山元を追撃し、連打で2度目のダウンを奪いました。
何とか立ってきた山元ですが、もう余裕はありません。
すぐさまロープに詰めて連打を浴びせられたところで、レフリーが割って入りました。
なんとなくスランプ気味だった尾川にとっては、このTKOは、調子を取り戻す良いきっかけになったのではないでしょうか。
さて、気になるのは今後の予定です。
S・フェザー級の世界戦線
ランキング1位の金子大樹は7月10日に、ロシアでWBAライト級15位のパベル・マリコフと試合を予定しています。
金子はライト級に上げて世界を狙うのかもしれませんね。
私としては、尾川VS金子を見てみたいのですが、どうも実現しそうにありません。
一気に世界を狙いたいところですが、このS・フェザー級はレベルが高いですよ。
WBCは、フランシスコ・バルガスを倒し、タイトルを獲得したミゲール・ベルチェルトに、7月16日に三浦隆司が挑戦します。
ベルチェルトは完成度の高いボクサーですね。三浦にとっては苦しい戦いになるでしょう。何となくKO負けしそうな予感がします。
仮に、三浦が勝ったとしても、同じ帝拳ジムですからね。
IBFでも4位にランクされていますが、チャンピオンがジャーボンテイ・デービス。これは尾川にはかなり荷が重いと思います。ベルチェルトより強いでしょう。
WBOでも同じく4位。しかし、チャンピオンはあのワシル・ロマチェンコです。
ロマチェンコは強すぎて対戦相手を探すのに苦労していますから、日本に来てくれるかもしれませんよ。ただ、この選手と対戦したら、自信を無くしてボクシングを辞めてしまうかもしれませんね~。
WBAのジェスリル・コラレスならなんとかなりそうですが、残念ながら尾川はランキングに入っていません。まあ、WBAなら、試合を決めれば、なんとかなるでしょうけどね。