目次
ブランドン・リオス(アメリカ)VSウンベルト・ソト(メキシコ)
ウェルター級12回戦(2019年2月24日)
リオスは、40戦35勝26KO4敗1分け、32歳。
元WBA世界ライト級王者。昨年はダニー・ガルシアにTKO負けしましたが、その後11月にTKO勝ちして再起しています。ソトに勝てば、また世界戦線に再浮上できるかもしれません。たぶん、無理でしょうけど。
ソトは、79戦68勝37KO9敗2分け、38歳。
元WBC世界S・フェザー級、ライト級王者。
まだ、やってたんですね。昨年は2試合して2勝1KO。健康のためにも、もうそろそろ…
試合経過)
9時から4回戦の試合が始まり、まだアンダーカードが続いています。
フライ級の8回戦に登場したホセリト・ベラスケスは、なかなかパワフルで将来楽しみなホープですね。この日も、強打のケビン・ビラヌエバにTKO勝ちしています。8戦全勝7KO、25歳。
そろそろ、始まるようですね。ところで、リオスは151.8ポンドと、ウェルター級のリミット147ポンドをオーバーしています。
序盤の3ラウンドは一方的
まるでビア樽のようなぼてぼてのお腹のリオス。決してシャープな体つきとはいえませんが、ソトがスマートに見えます。序盤はその体つき通り、ソトがジャープなパンチをビア樽に叩き込みます。リオスは、動きも鈍く、パンチをまともにもらっています。
これは、早い回にソトが試合を決めるかな、と思いました。しかし、4ラウンドあたりからリオスにようやくエンジンがかかり始めます。前に出てプレッシャーをかけるのはリオスで、下がりながら速いいワンツーをヒットするのがソト。これは序盤から同じ展開ですが、リオスの手数が増え、逆にソトに疲れが見え始めます。
ロープに詰めるリオスをボディワークでかわす
常に前に出てプレッシャーをかけるリオスですが、なかなかクリーンヒットがなく、序盤ほどパンチに威力がありません。それでも、とにかく前に出て、ソトを追いかけます。中盤辺りまではソトもロープに詰まりながらも、ボディワークでリオスのパンチを殺していました。そして、打ち終わりにコンパクトなパンチを返していましたが、徐々にその手数が減ってきます。そして、無尽蔵のスタミナで手を出し続けるリオスのパンチが、ソトの顔面をとらえるようになってきます。ただ、ラウンドの残り10秒でラッシュするソトの攻勢が、ジャッジに好印象を与えたかもしれません。
終盤はガス欠のソト
リオスのパンチは見栄えが悪く、派手に連打するソトにポイントが流れたのでしょうが、明らかにソトは後半から徐々にガス欠状態で、パンチの的確性も序盤と比べると格段に落ちています。前に出てだらだらとパンチを放つリオスの攻勢は、どうやらポイントにつながらなかったようですね。
意外な大差にびっくり
中盤辺りまでは、「こんな試合もなかなか面白い」と思ってみていましたが、後半はほぼ同じような展開で、やはり「いぶし銀」の両者の消耗戦は退屈でしたね。
判定は、おそらくリオスの勝ちだと思いました。ところが3-0(119-111、118-112,118-112)で、なんとソトの大差判定勝ちでした。「わしボク」の目は相当節穴だったようですね。恥ずかしながら、116-112でリオスの勝ちにしていましたから。