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オレクサンダー・グボジーク(ウクライナ)VSメディ・アーマー(フランス)
WBC世界ライトヘビー級暫定王座決定戦(2018年3月17日)
(出典:WOWOW)
クボジークは14戦全勝12KO、30歳。WBC2位。
アーマーは41戦34勝16KO5敗2分け、35歳。WBC10位。
前のクレグ・ベイカー戦では、まさにワシル・ロマチェンコのようなボクシングで、序盤は軽いパンチをポンポンとヒットし、最後に強い右ストレートで豪快に倒しています。
今回の相手のアーマーは、明らかに格下で、暫定とはいえ王座決定戦でグボジークと対戦するのは、ちょっと荷が重いという感じですね。
綺麗なボクシングVSたたき上げの変則ボクシング
対峙した二人を比べると、明らかにグボジークが一回り大きく見えます。
そして、グボジークが長い左ジャブで、序盤からアーマーにプレッシャーをかけ、アーマーは下がりながら打ち終わりに思い切ったパンチを放ってきます。
ポンポンと軽いパンチで前に出るのは、いつものグボジークのボクシングですが、どうもアーマーの変則パンチを見切れていないようです。
いつもより不用意にパンチをもらうシーンが目立ちます。
アーマーにもう少しパンチ力があれば、展開は変わっていたでしょうね。
(グボジークが打ち終わりに、アーマーのパンチをまともにもらう)
最終ラウンドにアーマーのカウンターがヒット
それでも、全体的に試合を支配していたのは、グボジークです。
手数が全く違います。軽いパンチをポンポンとヒットし、たまに強めのボディブローを放って、アーマーのガードを下げさせます。
(きれいなワンツーが何度もアーマーの顔面をとらえます)
しかし、アーマーの老獪なボクシングに手を焼き、決定的なダメージを与えるまでに至りません。
最終ラウンドは、グボジークが倒しに行きます。
連打でアーマーをロープに追いつめ、やや雑に攻めたグボジークの右ストレートに、アーマーの左フックがカウンターでグボジークの顎をとらえます。
(さすがにこのカウンターはダメージがありました)
グボジークはこのパンチで動きが止まりました。結構ダメージがあったようです。何度も言いますが、アーマーにもう少しパンチ力があったら、逆転KOもあったでしょうね。
結局、アーマーもそこから追撃できず、試合終了。
判定は3-0(118-110,117-111,116-112)でグボジークが暫定タイトルを獲得しました。
暫定タイトルを手に入れたグボジークは、いよいよ、正規チャンピオンのアドニス・スティーブンソンと対戦します。
グボジークの本来のボクシングが出来れば、十分勝つチャンスはあると思います。
この日のグボジークは「最低」でしたね。ホントにがっかりです。グレグ・ベイカー戦のような「ウクライナ式ボクシング」でスティーブンソンに挑むことを期待します。