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ダニー・ガルシア(アメリカ)VSブランドン・リオス(アメリカ)
WBC世界ウェルター級挑戦者決定戦(2018年2月17日)
(出典:WOWOW)
ガルシアは34戦33勝19KO1敗、29歳。WBC2位。
キース・サーマンとの王座統一戦に惜敗し、この試合が11か月ぶりの再起戦となります。この決定戦に勝てば、サーマンへのリベンジマッチが実現します。
リオスは38戦34勝24KO3敗1分け、31歳。WBC9位。
リオスはいつの間にか復帰していたんですね。
2015年にティモシー・ブラッドリーに完敗し、引退していましたが、昨年6月に1年7か月ぶりに復帰戦をKOで飾り、また世界戦線に名乗りを上げてきたようです。
しかし、もう往年の力がないのは明白です。ガルシアのためにWBCがランキング入りさせたとしか思えないです。
ガルシアはこういうちょっと名前の通った、安全な相手を探すのが上手いですね。
突貫ファイター、リオス
思ったよりリオスの動きはいいですね。いつものように、前に出てガンガンとプレッシャーをかけ、ガルシアに襲い掛かります。
ガルシアは慎重ですね。左ジャブを突いて、リオスの力を図っています。
しかし、3ラウンドあたりから、ガルシアの手数が増え、下がりながら回転の速い連打で応戦します。
4ラウンドには、軽いパンチをポンポンとヒットさせ、単調な攻めのリオスの動きを見切った感じです。
ガルシアが右を狙い撃ち
この日のガルシアは、リオスのガードの隙間を狙って、右ストレート、少し強めの右フックを多用します。
リオスも左フックは警戒しているでしょうが、この右は見えていないようです。
(この日はガルシアのいきなりの右が、面白いようにヒットします)
まるでワシル・ロマチェンコのように軽めのパンチをポンポンと放ち、プレッシャーをかけて力任せにパンチを強振するリオスを翻弄します。
勝負に出たリオスに右ストレートが待っていた
じり貧の展開を打開すべく、9ラウンドにリオスが勝負に出ます。
ずっとプレッシャーをかけ続けていましたが、この回はさらに手数も増えてきました。
これを待っていたのか、ガルシアが見事に間合いを図って、右ストレートがリオスの顎を打ち抜きました。
何度も試し打ちして、タイミングばっちりの右ストレートです。
(左ジャブで間合いを図り、狙いすました右ストレートを打ち抜きます)
(別の角度から)
大木がなぎ倒されるように、ゆっくりとリオスがダウンしました。
この一撃をもらっては、立ってこれないでしょう。
しかし、リオスは立ってきました。そして、レフリーの問いかけにも反応していましたが、レフリーがリオスの動きを確認し、試合をストップしました。
相変わらずガルシアは手堅いボクシングをしますね。
でも、今日のボクシングはほぼ完ぺき。ガルシアにとっては、思い通りに試合をコントロール出来たのではないでしょうか。
また、サーマンとの再戦です。
まあ、スキルの高い試合にはなるでしょうが、お互いチキンハートで思い切った攻めをしません。会場にブーイングが鳴り響く凡戦になるでしょう。
この試合、私はダイジェストで充分です。