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尾川堅一(帝拳)VSテビン・ファーマー(アメリカ)
IBF世界S・フェザー級王座決定戦(2017年12月10日)
(出典:WOWOW)
4位の尾川は23戦22勝17KO1敗、29歳。
5位にファーマーは30戦25勝5KO4敗1分け、27歳。サウスポーです。
私の予想は、尾川が速いファーマーを捕まえきれずに判定負け、というものでしたが、見事に外れました。
試合経過)
立ち上がりの尾川は動きも良く、プレッシャーをかけて前に出ます。
もっと小さいと思っていたファーマーですは、ほぼ尾川と体格は同じですね。むしろ上半身はファーマーの方が、がっしりしています。
小さい的を追いかける尾川というイメージでしたが、序盤は、結構尾川のパンチがヒットします。決してスピードでも負けていません。
4ラウンドまでペースを握っていたように思います。
5ラウンドあたりからファーマーの手数が増え、尾川の手数が少しずつ減ってきます。
尾川の発汗が多いのが気になります。
しかし、7ラウンドに尾川の右ストレートがヒットし、ファーマーにダメージを与えるシーンがあったのですが、尾川の悪い癖で、大きな右を狙いすぎ、ファーマーをしとめることが出来ません。
(この右ストレートはこの日のベストショットでした)
後半は少し尾川のスタミナが切れてきた感じで、動きも悪く、何より手数が減ってきます。ファーマーも口が開いて、表情はかなり疲れている感じですが、手数は減りません。
そして、何より、前半ほとんどもらわなかったファーマーのオーバーハンドレフトをまともにもらうシーンが多くなったことです。
(前半はほとんどもらうことのなかったファーマーの左オーバーハンド)
10ラウンドにまたもや尾川のチャンスが巡ってきます。
右ストレートが2発ヒットし、明らかにファーマーの動きが悪くなります。しかし、ここもファーマーの巧みなクリンチワークにかわされ、逃げ切られます。
その後、一進一退の攻防が続きましたが、ダメージブローは尾川、手数はファーマーという感じで、判定はかなり微妙です。
私は、敵地で、手数の少ない尾川に、勝ちはないだろうと思いましたが、
なんと尾川がスプリッデシジョンで、王座を獲得しました。
2-1(116-112,115-113,112-116)。
尾川が敵地ラスベガスでIBF世界S・フェザー級タイトルを獲得しました。
少し気が早いですが、初防衛戦の相手は、体重超過でタイトルを剥奪されたジャーボンティ・デービスです。こいつは強いよ。