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田中恒成(畑中)VSアンヘル・アコスタ(プエルトリコ)
WBO世界ライトフライ級タイトルマッチ(2017年5月20日)
(出典:TBSチャンネル)
田中恒成は8戦全勝5KO、21歳。これが初防衛戦です。
アンヘル・アコスタは、なんと16戦全勝16KOのパーフェクトレコードを持つ世界1位です。26歳。
田中にとっては過去最大の強敵でしょう。
身長は同じ163㎝、そしてどちらもオーソドックススタイルです。
アコスタが評判通りのパンチを披露
スピードでは田中が上ですが、ガードの上からガンガン打ってくるアコスタのパンチはいかにも重そうです。
特に右は怖いですね。ガードの上を打たしても効きそうなパンチです。
そして、2回にその右が田中の顎をとらえました。ひやりとしましたね。
(スピードはないがいかにも重そうな右が田中をとらえる)
ボディブローで応酬
アコスタがプレッシャーをかけて前に出て、ガードの上からでもお構いなしにパンチを放ってきます。
とにかくパワーがありますね。
田中はガードの上とはいえ、少し打たせすぎのような気がします。
しかし、3回に、田中も隙を見て、左ボディブローをヒット。これが結構効いたようです。
(このボディが最後までアコスタを苦しめた)
ダウンを奪ってペースを握る
序盤、アコスタのパワーに押され気味だった田中が、起死回生の右アッパーをヒットし、左ストレートから右の打ち下ろしでダウンを奪いました。
ダメージはそれほどなさそうでしたが、ここから田中が完全にペースを握りました。
特に左ボディがかなり効いているようで、アコスタが攻勢をかけても、ボディブロー一発で失速します。そこから田中のコンパクトなパンチがヒットし、回を追うごとにアコスタの動きが悪くなってきます。
心が折れない挑戦者
9回ぐらいから田中は完全にKOを狙って連打し、執拗にボディブローをヒットします。そのたびにアコスタは腰が折れ、もう立っているのがやっとの状態になります。
田中は何度もアコスタをKO寸前まで追いつめますが、さすがパーフェクトレコードの挑戦者ですね。時折、まだまだ力のあるパンチを振るって反撃してきます。
(倒れてもおかしくない左フックですが、アコスタはタフです)
もう完全にスタミナは切れていますし、ボディが効いてガードが下がり、田中のパンチが容赦なくアコスタの顔面をとらえますが、倒れません。
さすがに11ラウンドは田中も打ち疲れ。
最終ラウンドにもう一度ギアを上げて猛追しますが、アコスタは最後まで気持ちが切れず、終了のゴングを聞きました。
判定はもちろん3-0(117-110、117-110、116-111)で田中の初防衛成功です。
放送席にWBA王者の田口良一が来ており、リング上で年末決戦を約束しました。
八重樫東は残念ながら負けてしまいましたが、田中はあとの2人(田口良一、拳四朗)よりは一枚上手のような気がしますね。