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サダム・アリ(アメリカ)VSホルヘ・シルバ(メキシコ)
ウェルター級10回戦(2017年1月29日)日本時間
(出典:WOWOW)
サダム・アリ(アメリカ)は24戦23勝13KO1敗、28歳。
IBFウェルター級9位、右構えのオーソドックススタイルです。
唯一の1敗はジェシー・バルガスにTKO負けを喫したもの。
ペース配分を無視して攻め続け、自滅した痛恨の1敗です。
ホルヘ・シルバ(メキシコ)は、2012年に21連勝中の亀海と引き分け、デビューからの連勝記録をストップした相手です。
35戦22勝18KO12敗2敗、24歳。亀海と対戦してから、急に負けが多くなっているようです。
こちらもオーソドックススタイルです。
ちょっと力量差がありすぎる
アリはスタイリッシュでスピードがありますが、相変わらず無駄な力が入ったボクシングをしますね。右のパンチを放つときに力みすぎて、スムーズさに欠けます。
しかし、両者の力量差が歴然としていて、シルバは亀海に引き分けたころの実力をキープしているとはとても思えません。
その力んだ右が入り、いきなりシルバがピンチに陥ります。
アリがコーナーに詰めてラッシュし、いきなりダウンを奪いました。
(シルバはあっさり右をもらい、いきなりピンチに陥る)
(連打から逃れるようにダウン)
はっきり言って、アリの右はそれほどキレがないので、シルバはしっかり立ってきました。
その後も、アリの右が打ち下ろしでヒットしますが、やはり力みがあるので倒すまでのダメージを与えられません。
2Rに入ってもアリの右はよくヒットしますが、シルバもしぶとく反撃してきます。1ラウンドのダメージはさほどなさそうです。
3Rもアリのペースが続きます。
シルバも反撃しますが、そこへアリの左がボディへにヒットしました。これは効いた!
アリが追撃の左フックを2発ヒットし、とどめの右でシルバは完全に失神しました。
(アリは左のパンチの方がキレがありますね。とどめの右でシルバは失神)
レフリーがすぐにストップしました。
アリは、ジェシー・バルガスの敗戦から再起2戦目をTKOで飾りました。
アリは右よりも左フックの方がパンチが切れますね。
もう少し右を軽く打って、返しの左で倒すパターンを覚えれば、もっとKOが増えるような気がします。
あの力んだ右はいただけません。体力を消耗するだけで、世界ランカーには通用しないでしょう。
いずれにしても、この選手、世界は無理ですね。