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ジェイソン・ソーサ(アメリカ)VSスティーブン・スミス(イギリス)
WBA世界Sフェザー級タイトルマッチ(2016年11月12日)
(出典:WOWOW 左ソーサ、右スミス)
ソーサは24戦19勝15KO1敗4分け、28歳。
ハビエル・フォルトゥナからまさかの大逆転KOで、獲得したタイトルの初防衛戦です。
ソーサはニコラス・ウォータースとも引き分けています。
スミスはスミス兄弟の次男。
26戦24勝14KO2敗、31歳。
ともに右構えのオーソドックススタイルです。
解説の浜田さん曰く、「ソーサは根性の選手」だそうです。
ソーサが2ラウンドにあっさりダウンを奪う
ソーサは前に出てプレッシャーをかけながら、パンチを出し、接近戦でのショートパンチが得意です。
スミスはイギリス人らしい、左ジャブから右ストレートを放つスタイリッシュなボクサーです。
ソーサは前に出ながら同時にパンチを放ち、踏み込みのスピードがあるので、左も右も結構ヒットします。
2ラウンド開始早々、ソーサが連打で追いつめ、左フックがテンプルにヒットし、スミスがしゃがみ込むようにダウンしました。
ダウンかな?スリップかな?という感じのダウンでしたが、意外とダメージがあったようです。
(ソーサの連打はほとんどヒットしませんでしたが、最後に放ったこの左フックがテンプルに決まっていました)
(えっ!今のがダウン?という顔をしていましたが、意外とダメージがあったようです)
一気に詰めにかかったソーサがプレッシャーを強め、連打を放ちます。これに応戦できないスミスは、やはりダメージがあるようです。
3ラウンドもまだダメージの残るスミスは完全に押され気味。
ソーサの左フックで、スミスが右目をカットしました。
(このパンチのあとスミスの右目横から血が滲みます)
右カウンターで形勢が逆転
4ラウンドは、一気に倒しにかかったソーサがさらにプレッシャーを強めます。スミスは明らかに苦しい。
ところが、ソーサの強引な攻めでディフェンスが甘くなったところへ、スミスの会心の右ストレートがカウンターで決まり、形勢が逆転しました。
(右ストレートのカウンターが鮮やかに決まりました)
ソーサの攻めが強引すぎましたね。もう少し丁寧に攻めていれば、中盤辺りでKOもあったと思います。
中盤の6回7回は、ダメージから回復したソーサがまたプレッシャーをかけ、パンチを放ちます。こんなペースで試合をして、スタミナが持つのかな、思うほどの強引な攻めです。
ソーサ、後半はペースダウン
8ラウンドあたりから、ソーサは明らかにバテてきました。
ラウンドの序盤はプレッシャーをかけてて前に出ますが、中盤辺りからスミスが盛り返します。スミスのボディブローもかなり効いているようです。
ソーサはディフェンスも雑になり、スミスの右カウンターを浴びるシーンが増えてきます。
(右ストレートカウンター。スミスにもう少し力が残っていたらダウンもあったでしょうね)
この後は一進一退の消耗戦となります。
スミスも決め手に欠き、あと一歩詰め切れません。
最後はチャンピオンの維持
10ラウンドは、ソーサがエンジンをかけなおし、勝負に出ました。
さすがにラウンド終盤はガス欠状態で、スミスの反撃に合います。
結局お互いにスタミナを消耗し、逆転を狙ったスミスの大きなパンチも功を奏せず、勝敗は判定に持ち込まれました。
3-0(116-111、117-110、116-112)でソーサが防衛に成功しました。
7ポイント差はちょっと開きすぎのよな気もしますが、まあソーサの勝利は文句ないでしょう。
しかし、ソーサはフォルトゥナと再戦したら、負けると思いますよ。
スミスはもっと左に磨きをかけないと、プレッシャーの強いソーサのようなボクサーを捌くのは無理でしょう。ジャストミートした右カウンターで、ダウンすら奪えないのも非力ですね。