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富田大樹(堺東ミツキ)VS水谷流(トコナメ)
ミニマム級4回戦(2016年11月6日)
(出典:日テレG+)
富田は西日本新人王の時も鍾愛しましたが、サウスポーを苦にしません。
長身を生かして距離を支配し、右ストレートをうまくヒットさせます。攻撃も多彩です。2ラウンドの連打は見事で、これで決まるかと思ったほどです。
自分が安みたい時に、左を使ってさばくところは、水谷(3戦)とのキャリアの差を感じさせました。
3-0(3者とも40-36)。これで7戦全勝1KO。もう少しパンチにキレがあれば申し分ないのですけどね。まだ、18歳ですからこれからパワーがついてくると思います。
矢吹政道(薬師寺)VS那須亮祐(グリーンツダ)
フライ級4回戦
(出典:日テレG+)
見事な右ストレートカウンターでした。最初の1発でほぼ決まった感じがしましたが、那須は辛うじて立ってきました。
とどめの2発目もジャストミート。抜群のタイミングでした。素晴らしい反射神経ですね。
1ラウンド、わずか1分4秒でした。
(これを決められたら立てないでしょう)
これで3戦全勝3KO。矢吹はMVPを獲得しました。この必殺の右カウンターが全日本でもさく裂するか、楽しみですね。
藤本耕太(江見)VS村上勝也(薬師寺)
Sフライ級5回戦
(出典:日テレG+)
お互いにスピードがあり、なかなかレベルの高い一戦でしたが、やはり村上のガードの甘さが命取りになりましたね。
前回の「西部日本VS中日本」の際に指摘しましたが、もみ合ったときにガードががら空きになっていました。
2ラウンドに、間合いを詰めた藤本がそのがら空きの顔面に、会心の右ストレートを叩き込みました。右ストレートのお手本のようなパンチでしたね。
(村上が少し気を抜いたところへ会心の右ストレートがヒット)
(これは立てない。レフリーがすぐストップし、担架が持ち込まれました。)
藤本はこれで6戦全勝2KO。まだ18歳。全日本新人王は間違いないでしょう。藤本は敢闘賞を獲得しました。
城後響(井岡)VS中村祐斗(市野)
バンタム級4回戦
(出典:日テレG+)
強打者同士のこの一戦は、意外にもハイレベルな技術戦となりました。
お互い強打を警戒しながらも、中村が前に出てプレッシャーをかけ、城後は下がりながらストレートのカウンターを狙います。
前回の「西部日本VS中日本」で、完成度の高さで一番と私がほめちぎっただけあって、初回は村上が完全にポイントをとったと思います。
城後は3戦ながらアマチュア経験があり、少し動きに硬さがみられるものの、ストレートを中心にきれいなボクシングをします。
中村はこの右ストレートに対する防御が甘く、2回あたりから再三このパンチを被弾するようになります。
そして、4ラウンドに城後がストレートの集中打で中村が棒立ちになる場面があり、これが勝敗の決め手になったと思います。
2-1(39-38、39-37、38-39)の僅差で城後が全日本への切符を手にしました。
城後は4戦全勝3KO、22歳。