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トニー・ハリソン(アメリカ)VSセルゲイ・ラブチェンコ(ベラルーシ)
Sウェルター級12回戦(2016年7月30日)
(出典:WOWOW)
ハリソンは24戦23勝19KO1敗、25歳。183㎝の長身でIBF13位にランされています。
唯一の1敗は2015年7月にウィリー・ネルソンという選手に9RTKO負けしたもの。
ネルソンはWBC1位のデメトリアス・アンドレイドと対戦していますが、12RにTKO負けしています。最新のランキングではどうかわかりませんが、当時はWBC22位ということでした。
ちなみに、アンドレイドは元WBOのチャンピオンでしたね。
ラブチェンコは28戦27勝20KO1敗、30歳。IBF8位です。
頑丈そうなファイタータイプに見えました。
ハリソンのジャブで中に入れないラブチェンコ
前に出るのは背の低い(178㎝)ラブチェンコで、ハリソンは長いジャブでそれを阻みます。
しかし、2回に入ると、ハリソンのジャブが速くて強くなり、ラブチェンコが入ってくると、ハリソンの右ストレートのカウンターが迎撃します。
この右ストレートも左ジャブに引けを取らないぐらいうまい!
はやくも力の差が歴然としてきました。
ハリソンがラブチェンコの動きを見切る
ハリソンは下半身もしっかりしており、時折、前に出てラブチェンコにプレッシャーをかけます。
6ラウンドあたりから明らかに右ストレートを狙っていましたね。
左ジャブでラブチェンコを完全にコントロールして、かなり強い右ストレートを放ち、ラブチェンコに全くボクシングをさせません。
恐らくラブチェンコがヒットしたパンチは、7ラウンドのボディブローだけだと思います。防御勘も抜群です。
一方的な展開に
8ラウンドはハリソンがやりたい放題パンチを放っていました。
もう、右はラブチェンコの顎にロックオンされていましたね。
そして、9回。ハリソンがついに前に出て倒しに行きました。
狙いすました右が2発ヒットします。これでラブチェンコは大きく押しを落としましたが、何とか持ちこたえます。
そこへ、とどめの右ストレートをもう1発。これでラブチェンコは大きく後退し、膝をつきました。立ってきましたがレフリーがストップ。
9RTKOでハリソンが上位ランクのラブチェンコを倒しました。
(この2発の右でラブチェンコ大きく腰を落とします)
(2発目の右、別の角度から)
(とどめの右ストレート)
この勝利で、ハリソンはIBFのランキングを上げてくるでしょう。
IBFのチャンピオンは兄のジャーマル・チャーロです。
ハリソンは、この試合を見た限りではかなり強いし、スター候補といってもいいぐらいです。なかなか楽しみな組み合わせですね。
気になるのは、ハリソンは昨年、無名のネルソンに9RKO負けしていることですね。
試合内容が分からないのでなんとも言えませんが、さて、打たれ強さはどうなんでしょう。