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プンルアン・ソーシンユー(タイ)VSマーロン・タパレス(フィリピン)
WBO世界バンタム級タイトルマッチ(2016年7月27日)
(出典:WOWOW)
この試合は以前、You Tubeで見て、速報記事を書いています。
今回はWOWOWでハイライト放送がありましたので、改めて感想を書きます。
タパレスは確かに大森戦の時のようなパワフルさが感じられませんでしたが、それでも序盤はペースを握っているように見えました。
ただ、タパレスのパンチはクリーンヒットは多いものの、パンチが軽くてヒットしても、プンルアンは構わず前に出て重いパンチでプレッシャーをかけます。
3回からは、プンルアンが多少の被弾をものともせず、力づくでタパレスに襲い掛かっていました。4回は完全にプンルアンのペースで、時折返すタパレスのパンチに力が感じられません。
「これはプンルアンの勝ちかな」という展開でした。
でも5回にプンルアンのボディでダウンした時は、意外に感じましたね。「エッ、あんなパンチでダウンするの」と思いました。
よっぽどいいタイミングで、ボディに決まったのでしょうね。
2度目のダウンは誰もが「これで決まったな」と思ったことでしょう。でも、何とか立ってきましたから驚きです。座り込んだ時の顔は完全に諦めたように見ましたからね。
ここまで、プンルアンの一方的な展開でしたから、ストップされてもおかしくなかったと思います。
今度はプンルアンが失速
さらに驚いたのが6回です。
プンルアンは5回の攻撃でかなりスタミナをしょうもしたのでしょうね。そして、タパレスは逆に1分間のインターバルで驚異的な回復をしていました。
今まだ前に出ていたプンルアンが下がり始め、今度はタパレスがプレッシャーをかけて、動きの悪いプンルアンを攻め立てます。
序盤とは別人のように力強いパンチでプンルアンを追いつ詰め、ついに右フックでダウンを奪い返しました。
(ようやくタパレスらしい動きが見られた6回)
プンルアンも盛り返す
このままペースがタパレスに流れるかと思いましたが、7回はプンルアンがまた執拗にボディブローを放ち、盛り返します。
しかし、プンルアンもさすがに前半の勢いはなく、一進一退の攻防が続きます。
そして、タパレスのボディブローや右ストレートがヒットする場面が多くなっていきます。
このまま判定かなと思った11回に唐突に終焉がやってきました。
タパレスの顔に「倒すぞ」という気持ちが現れていました。
恐らく、タパレスのボディ攻撃が効いていたのでしょうね。
ボディの連打のあと左ストレート一発でプンルアンをマットに沈めました。
井上拓真VSマーロン・タパレス
井上拓真は階級をバンタム級にあげ、年末に、タパレスに挑戦することが決まったようです。
しかし、タパレスは難敵ですね。
まず、サウスポーであること。特に、距離がつかみにくい序盤は注意が必要です。
左はフックもストレートもかなり強いですね。特にフックは要注意です。
31戦29勝12KO2敗、24歳。まだまだ強くなりますよ。
身長は163㎝ですから、160㎝の拓真もそれほどハンデにはならないでしょう。
弱点と思われるボディの打ち合いをすると、逆に危険なような気がします。
スピード、テクニックは井上かな~
とにかく打ち合いを避け、出入りのスピードでどこまで対応できるか。不要に入ると左カウンターの餌食になりますよ。
ところで拓真はバンタムがベストウエイトなんでしょうか。
兄の井上尚弥は間違いなくSフライ級がきつそうですが、拓真は一回り小さい感じがしますけどね。
私は尚弥が対戦予定の、ルイス・コンセプションの方をお勧めします。