ボクシング史上まれにみる凡戦 リー・セルビーVSエリック・ハンター

[pc][/pc] [mobile]
[/mobile]

リー・セルビー(イギリス)VSエリック・ハンター(アメリカ)

IBF世界フェザー級タイトルマッチ(2016年4月9日)

f:id:stonemeintothegroove:20160520120830j:plain

(出典:WOWOW)

これだけ解説者にぼろくそに言われる試合もないでしょうね。

ジョー・小泉さんは「ハンターは名前負けです。アメリカから何しに来たのでしょう。こんな程度でスピードがあるとはとても言えません。」

浜田剛史さんは「セルビーは一発パンチはないですね。とにかく頑張って勝ってきただけです。」

 

セルビーは23戦22勝8KO1敗、29歳。

エリック・ハンターは24戦21勝11KO3敗、29歳。IBFフェザー級3位。

 

長身のセルビーは一見アウトボクシングが得意そうに見えますが、意外とファーターです。豊富な手数で前に出てプレッシャーをかけます。そして、背の低い方のハンターが下がる、という展開です。

 

ハンターが良かったのは2回にダウンを奪った左フックカウンターだけです。

f:id:stonemeintothegroove:20160520121837j:plain

(ハンターが良かったのはこのパンチだけ)

ハンターは3回からカウンターを狙いすぎて、手数が激減します。

セルビーは多彩なパンチで前に出ます。とにかく手数が多い。

しかしパンチは手打ちで、ナックルが返っていないパンチも多く、握りも浅いので相手にダメージを与えることはありません。

とにかく手数でポイントを稼ぐだけです。攻撃に見るべきスキルもなく、ガードも甘いのですが、それをとにかく手数でカバーしています。

 

ハンターは、せっかく奪ったダウンもその後の消極的なボクシングで帳消し。後半からはガードも甘くなり、再三セルビーの右ストレートを被弾するようになります。

f:id:stonemeintothegroove:20160520122623j:plainf:id:stonemeintothegroove:20160520122632j:plain

(クリーンヒットしていますが、手打ちなのでハンターにダメージはありません)

8回にはローブローでハンターが減点を取られました。

f:id:stonemeintothegroove:20160520122833j:plain

(ベルトラインですがちょっと低いか)

f:id:stonemeintothegroove:20160520123825j:plain

(このボディブローを最初から打てばいいのに)

このあたりでハンターの気持ちが折れたような気がします。

中途半端なボクシングを展開し、最後まで見せ場を作ることが出来ませんでした。ホントにアメリカから何しにやってきたのでしょうね。

もっとも、セルビーは手数を出して前にでるだけでしたが。

 

まれにみる凡戦でした。

 

3-0(115-111、116-110、116-110)でセルビーの判定勝ち。

セルビーは、パンチ力はないし、スピードもないし、ディフェンスは甘いし、とても強いとは思えないのですが、予想以上にやりにくいのでしょうね。

次は天笠尚に勝ったジョシュ・ウォーリントンと対戦するはずです。

 

www.boxing-blog.com

 

イギリス人対決で盛り上がるのでしょうが、試合内容は凡戦必至ですね。

タイトルとURLをコピーしました