目次
山中慎介VSリボリオ・ソリス(ベネズエラ)
WBC世界バンタム級タイトルマッチ
(出典:日本テレビ)
ソリスにそれほどのパンチ力はないと思われていたので、まさかこんな展開になるとは全く予想しませんでした。
アンセルモ・モレノほどではないにしても、山中の左がそう簡単には当たらないだろうから、倒すのは難しいかもしれないな~、なんてのんきな予想をしていました。
そして、2回にはなんと「右フック」でダウンを奪い、楽勝の予感がしました。
少し押し倒し気味で、リオスにダメージはほとんどありませんでしたが、まさかこの「右」が3ラウンドのピンチを招く伏線になろうとは思いもしませんでしたね。
3ラウンド。不用意に打った山中の「右」に、ソリスが右カンターを決めてまずダウンを奪います。これは結構ダメージがありました。
山中にちょっと油断があったことは間違いありませんね。
そして挽回を焦った山中の無造作に打った左ストレートは距離感ゼロ。全く届かず、体が前に流れます。そして体勢が整わないまま打った返しの右に、ソリスのカウンターを合わされて2度目のダウンを喫します。
ソリスの予言通り、ガラスのジョー(顎)でした。
こんなにもろいとは思いませんでしたね。
ただソリスのパンチ力ではさすがに深刻なダメージには至らなかったようで、この回はなんとかしのぎ、7ラウンドぐらいから、ようやく本来の山中らしいボクシングを取り戻しました。
9ラウンドにとどめのダウンを奪ったあたりからは、山中のKOを期待しましたが、このダウンも少し押し倒し気味で、ソリスにダメージは感じられませんでした。
12ラウンドにやっと山中のパンチでソリスが危機にさらされましたが、完全なクリーンヒットを許さないので、残念ながらとどめを刺すことはできませんでした。
もう一つ驚いたのは、3人のジャッジの採点が12ラウンド全く同じだったことです。
こういうこともあるのですね。
木村悠VSガニガン・ロペス(メキシコ)
WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ
(出典:日テレG+)
こっちのジャッジの採点はひどかったですね。
10ポイント差、8ポイント差と二人のジャッジはロペスの圧勝でしたが、一人はなんと引き分け。
もっとひどかったのは試合内容でした。私の記憶にある世界戦の中では最低だと思います。詳細を報告する気にもなれません。
初防衛のプレッシャーなんていうレベルではありません。全くボクサーとしての能力の欠如の一言に尽きます。
勝ったロペスも最低のボクサーでした。パンチを出していただけで、ほとんどクリーンヒットはありません。
ひょっとしたらクリーンヒットだけで採点したら引き分けなのかもしれませんが、まあそんなことを考えるのもバカらしいほどひどい試合でした。
この試合を地上波で放送したら、ボクシングの人気が下がってしまいます。
この新チャンピオンなら、田中恒成!「ねらい目」ですよ。
正木脩也VSベルゲル・プトン(フィリピン)
ライト級8回戦
(出典:日テレG+)
結果はホープ正木の判定勝ちでしたが、試合内容は木村VSロペスよりはるかに面白かったですね。
しょうもない世界戦より、スキルもパワーもパンチのキレもすべて上でしたよ。
(8ラウンドの終盤のこのパンチ。もう少し時間があったら…)