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207.尾川の完勝でした!
131ポンド契約10回戦(2015年9月22日)
尾川堅一VSデイビ・フリオ・バッサ(コロンビア)
Sフェザー級のリミットを1ポンド上回る131ポンド契約の対戦です。
なぜ130ポンドでやらないのか不思議です。どうもキャッチウエイトは理解できません。これだけ細かく階級が設定されているのに、どうしてキャッチウエイトみたいな訳のわからないことをするのでしょうね。
(出典:日テレG+)
前回の速報記事 ↓
バッサはWBC世界Sフェザー級12位、17戦全勝10KO。文句なしの世界ランカーです。アマでも200戦のキャリアを誇る強敵です。
対する尾川は7連続KO中のハードパンチャーで、アメリカ流でいうと今売り出し中のホープです。
個人的には、今や内山高志、三浦隆司の後を追う一番手だと思っています。
初の世界ランカー相手に、さて、「お手並み拝見といきますか」。
3ラウンドに右フックでバッサが腰を落とす
さすがに1ラウンドの尾川の動きは硬いものの、前に出るバッサの攻撃を落ち着いて捌いていました。
2ラウンド入ると、今度は尾川が前に出て、「ナイスボディ」をヒットし、ボディに気がいっているバッサのすきを突き、3ラウンドには右フックでバッサの腰を落としました。これはかなりダメージがあったようです。
しかしこの後、少し大きいパンチを狙いすぎ、力みすぎて手数が減り、バッサに細かいパンチを返されます。
(出典:日テレG+)(この右フックは効きましたね)
後半は完全に尾川のペース
しかし、5ラウンドあたりから、膝を柔らかく使い、プレッシャーをかけ始め、特にボディが効果的に決まっていました。
バッサも思い切りパンチを振ってきますが、どうやら見た目ほどパンチ力はなさそうです。尾川は相手のパンチを見きったように、どんどん前に出てプレッシャーをかけ、クリーンヒット数では圧倒していたように思います。
解説の飯田覚士さんは「まだジャブが少ないですね」と厳しい指摘をしていましたが、サウスポー相手だとやむをえないのかもしれません。
8回ぐらいからは完全に相手の力を見きった感じで、どこかの誰かと違い、カウンターを恐れず、右ストレートをガンガンたたきこみます。
何度見てもびっくりのKOパンチ
10ラウンドにKOすることはわかっていながら、改めて見るとやはりすごいですね。
1分30秒を過ぎたあたりから、完全にKOを狙って攻め始め、2分過ぎの左右フックでバッサはかなりグロッキー状態に。
飯田さんは「普通のボクサーはこれで倒れていますよ。さすが過去にダウン1度だけの世界ランカーですね。しぶといです」。
そして、この後2分30秒、会心の右ストレートがこれ以上ないタイミングで決まり、バッサの意識が完全に飛んでいるのがわかりました。
最終回に劇的にKOで仕留めるあたりは、スター性抜群ですね。しかも他の記事を読むと、9ラウンドま一進一退となっていましたが、少なくとも中盤から完全に尾川がペースを握っていましたし、総合力は完全に尾川が上でした。
(出典:日テレG+)(倒れた瞬間にレフリーがストップしました)
次は日本タイトル
尾川の完成度はかなり高いですね。そしてパンチ力がありますから、チャンピオンの内藤律樹もテクニックだけでかわせるかどうか。ライト級に逃げないで対戦してほしいですね。
勝った方が世界の切符を手にすることは間違いないでしょう。