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205.ジョニゴンまだやるの?
Sフェザー級10回戦(2015年9月12日)
ジョニー・ゴンザレスVSジョナサン・オケンド
(出典:WOWOW)
ジョニゴンが西岡さんとメキシコで対戦したの2009年、実に6年も前です。
世界タイトルこそ失ったものの、まだWBC世界Sフェザー級3位にランクしています。
そうです。さらに階級を上げて、Sフェザー級でもうひと旗あげるつもりのようですよ。(ちなみにアメリカでは「ジョニゴン」で通用するそうです。「ロマゴン」はまだダメ見たいですけど。)
びっくりの左アッパー
オケンドはWBO9位の世界ランカーです。ウイルフレッド・バスケス・ジュニアやアブネル・マレスには負けていましが、堅実でやりにくボクサーです。
ジョニゴンはこの世界ランカーにいきなり左アッパーでダウンを奪いました。
解説の西岡利晃さんは「あのアッパーはかなり低い位置から打ってくるので見えないんですよ」。
(出典:WOWOW ジョニゴンの芸術的な左アッパー。まだまだパンチは強い)
これは決着が早いぞ
2ラウンドはオケンドが、左ストレートから右ストレートを打ち抜き、ダウンを奪い返しました。
(出典:WOWOW この右はかなりダメージがありましたね)
これはかなりジョニゴン深いダメージを与えたようで、この回で終わってしまうかも、と思ったほどです。
3~5ラウンドはオケンドのペースで、ジョニゴンはなかなかダメージが回復せず、足元がしっかりしないためか、スリップダウンにもダメージが感じられました。
まさかまさかの判定
明らかに2ラウンドのダウンの影響から回復しないジョニゴンに対して、オケンドも左右にスイッチしたり、多彩な攻撃を仕掛けますが、ジョニゴンの強烈なボディブローの影響なのか、いまひとつ決め手に欠く不完全燃焼のラウンドを重ねます。
そして6ラウンドぐらいからダメージの抜けてきたジョニゴンが長いリーチを生かして強烈なボディブローを放ちます。
しかし、最後の2ラウンドはスタミナの切れたジョニゴンをオケンドが上手くさばき、最終回のゴングを聞きました。
ひどい採点
私は1ポイント差でオケンドの勝ちとしましたが、正式ジャッジを聞いてびっくり!
一人はドロー、もう一人は2ポイント差でオケンド。
まあここまでは「こんなもんだろう」と思いましたが、なんと三人目のジャッジは驚きの8ポイント差でオケンドを支持していました。
これはないでしょう。1ラウンドのダウン以外はすべてオケンドにポイントを与えていることになります。
さらにひどいと思ったのはこのバラバラの採点結果です。
無理やりどちらかに振り分けする世界的傾向に、大きな問題があるとしか言えませんね。何度も言いますが、テンポイントマストシステムは、どちらかに必ず10点をつけなければいけない、とういう意味で、10ー10でもいいわけです。9-9はダメですよ、ということですから。
ジョニゴンはどうするのでしょうか
この程度相手にこんな中途半端な負け方をしたら、この先どうするのでしょうね。
オケンドはこれ以上の上昇は無理です。
さてジョニゴンは……。
参考までにいつもの戦闘能力を考えてみました。
階級 | 選手 | パンチ力 | スピード | テクニック | スタミナ | 打たれ強さ | アグレッシブ | 計 |
Sフェザー | ジョニー・ゴンザレス | 9 | 4 | 6 | 6 | 3 | 8 | 36 |
Sフェザー | ジョナサン・オケンド | 6 | 7 | 7 | 8 | 5 | 6 | 39 |
世界を狙うなら最低でも40ポイントは必要でしょう。