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デメトリアス・アンドレイド(アメリカ)VSルーク・キーラー(アイルランド)
WBO世界ミドル級タイトルマッチ(2020年1月31日)
アンドレイドは、28戦全勝17KO、31歳。185cm。
2018年に、ウォルター・カウトンドクワと王座決定戦を行い、大差判定勝ちでタイトルを獲得。これが3度目の防衛戦となります。
キーラーは、20戦17勝5KO2敗1分け、32歳。179cm。WBO3位。
引き分けを挟んで、7連勝中です。わずか5KOはさみしいですね。2014年にTKO勝ちして以来、5年間KO勝ちがありません。
試合経過)
戦前予想
アンドレイドにとっては、ほとんど危険のない相手だと思います。しかし、こういうKO率の低い選手は、噛み合わないことが多く、意外と倒すのが難しい場合があります。しかし、順当なら中盤辺りで、アンドレイドがKOで3度目の防衛に成功するでしょうね。一方的な展開が予想されます。
豪快に倒して、ゴロフキンやチャーロ、村田諒太とのビッグマッチを期待したいですね。
いきなりダウンを奪うが
ファーストコンタウトで、いきなりアンドレイドの左ストレートがヒットし、開始早々、キーラーがダウンを奪われます。ややバランスを崩した感じのダウンで、ダメージはそれほどなく、アンドレイドの雑な攻撃にも助けられ、このラウンドをしのぎました。
しかし、2ラウンド終盤に、またもアンドレイドの左ストレートが顎にヒットし、キーラーは2度目のダウンを喫します。これは早い決着になりそうだと思いましたが、キーラーもなかなかしぶといですね。
左を狙いすぎるアンドレイド
3ラウンド以降も、アンドレイドがプレッシャーをかけ、前に出ますが、あからさまに左を狙いすぎ、さすがにキーラーにタイミングを読まれ、なかなかヒットしなくなります。
しかし、キーラーもこの左が怖くて思い切ったパンチを放てず、攻撃の糸口をつかめません。飛び込んで打つパンチも手打ちで、いずれもアンドレイドのガードに阻まれます。
中盤からようやく左ジャブを
アンドレイドのパンチはいずれも単発で、特に左は完全にキーラーに読まれていますので、いきなり打っても、なかなかヒットしません。
中盤過ぎから、ようやく右ジャブを使うようになり、打てば結構ヒットするのに、どうしても左に固執して、展開を打開できません。
それでも、左ストレートをボディに放つようになると、上へもヒットするようになってきます。
最後は連打
「このまま、判定までいくのかな」と思った9ラウンド。左ストレートのボディが効果的にヒットし、そこから、左が2発軽くキーラーの顎をとらえます。
すかさず、アンドレイドがロープに詰めて連打を浴びせます。しかし、キーラーもしぶとく持ちこたえます。さらに、リング中央でアンドレイドの右ストレートがヒットし、そこから連打を畳みかけ、キーラーがバランス崩してロープに下がったところで、レフリーが試合をストップしました。
何とかTKOで3度目の防衛に成功しましたが、「ミドル級最強!」というには、課題が多すぎますね。破壊力は抜群ですが、攻撃が雑で左ストレートに頼りすぎです。