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イルンガ・マカブ(コンゴ共和国)VSアレクセイ・パピン(ロシア)
WBCシルバークルーザー悠タイトルマッチ(2019年8月24日)
マカブは、27戦25勝24KO2敗、31歳のサウスポー。WBC1位。
コンゴは正確には、コンゴ民主共和国と言います。その首都、キンシャサといえば、モハメッド・アリVSジョージ・フォアマンの「キンシャサの奇跡」を思い出しますね。
パピンは、11戦全勝10KO、31歳。IBF14位。
キックボクシング出身で、なかなかの実績を残しているようです。
KO必死のハードパンチャー対決ですね。どちらもKO率90%ですから、当たれば間違いなく倒れるでしょう。
試合経過)
序盤はマカブが手数で上回る
パピンは、がっしりした体格をしていますが、なんだか体が硬そうな感じがします。
序盤からもっとガンガン打ち合うのかと思いましたが、意外と静かな立ち上がりで、試合が動いたのは3ラウンドです。マカブが積極的にパンチを繰り出し、前に出てプレッシャーをかけます。4ラウンドは、マカブが距離を詰めて、ボディブローを積極的に打って出ます。
7ラウンドにマカブのボディブローが効いた
5ラウンドも前に出て、積極的にパンチを放つのはマカブです。パピンも下がりながらカウンターを放ちますが、少しずつ押され気味になっていきます。
そして、7ラウンドにマカブのボディブローがカウンター気味にヒットし、パピンの動きがおかしくなります。8ラウンドはボディが完全に効いたパピンがダウンすますが、これはスリップの裁定。しかし、ダメージはかなりありそうです。
ところが、パピンの左アッパーがカウンター気味にヒットすると、今度はマカブの動きがおかしくなります。ただ、パピンもダメージが回復していないのか、追撃できません。
終盤は消耗戦
前に出るのはマカブですが、前半ほどの勢いはありません。パピンも必死に応戦しますが、手数ではマカブが上回ります。いいパンチが決まれば、どちらが倒れてもおかしくない展開です。
それでも、前に出て先に手を出すのはマカブです。パピンはどうしても後手に回ってしまいます。パピンが連打を畳みかけても、必ずマカブが倍以上のパンチを返してきます。
11ラウンド終盤は、マカブのアッパーで、パピンがダウン寸前に追い込まれます。そして、最終ラウンド終盤に、マカブの連打から左ストレートでついにパピンがダウンしました。
立ち上がったパピンが、今度は反撃に転じます。最後はヨレヨレになったマカブでしたが、何とかゴングに救われました。
判定は2-0(113-113、115-113、115-113)でマカブがタイトルを防衛しました。引き分けはないでしょうね。マカブの勝利は明白です。