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セルゲイ・コバレフ(ロシア)VSアンソニー・ヤード(イギリス)


WBO世界Lヘビー級タイトルマッチ(2019年8発24日)
コバレフは、37戦33勝28KO3敗1分け、36歳。3度目の防衛戦。
Lヘビー級の四天王の一人ですが、最近ややその破壊力に陰りが見えてきました。
ヤードは、18戦全勝17KO、28歳。WBO1位。
イギリス期待のホープです。KO率94%、16連続KO勝利中と、コバレフにとってはかなり危険な相手ですね。
試合経過)
1R)ジャブの差し合い

ヤードの背中の筋肉は、パワーがありそうですね。
まずは左ジャブの差し合いです。コバレフが左ジャブを突いて、じわじわと前に出ます。ヤードはL字ガードから右オーバーハンドを放ちます。コバレフが接近すると、ヤードは速い左フックを放ちます。
2R)手数ではコバレフ、スピードではヤード
コバレフが左ジャブを突いて、じわじわと前に出ます。コバレフが距離を詰めると、ヤードは左ジャブから左フックを返します。
3R)コバレフの左ジャブが増える
コバレフは左ジャブを多用します。ヤードは接近すると左右のフックを放ちます。コバレフが左ジャブを突いて、前に出ます。ヤードは落ち着いて、コバレフの動きをよく見ています。
4R)コバレフの手数が増える
ヤードはフリッカー気味の左ジャブを放ちます。コバレフも、前に出てワンツーを少し強めに打ちこみます。コバレフの手数が増えてきました。ヤードは相変わらず手数が少ないですね。
5R)コバレフのペースに
前に出るルコバレフに、ヤードはワンツーを放って、押し返します。
ラウンド中盤、コバレフの左ストレートが、きれいにヤードの顎をとらえました。この回はコバレフの左ジャブも、結構ヒットするようになってきました。ややコバレフのペースになってきた感じです。ヤードのパンチは、コバレフのボディワークで、空を切る場面が目立ちます。
6R)コバレフがペースを握る
コバレフの左ジャブは結構、ヤードの顔面をとらえていますね。対するヤードのパンチは、コバレフのボディワークに阻まれ、ほとんどヒットしません。完全にコバレフがペースをつかんだ感じです。ヤードのパンチは、スピードはありますが、当て勘が悪いですね。
7R)ヤードがボディブローで反撃
ヤードがペースを取り戻そうと、前に出てきました。コバレフは相変わらず、左ジャブをしっかり打って、ペースを譲りません。
中盤から、ヤードが前に出て、ボディへパンチを集めてきました。2分過ぎに、ヤードの左フックがコバレフのわき腹をきれいにとらえました。ヤードのボディブローで、コバレフが下がり出しました。コバレフは、結構が効いているようです。やや動きが悪くなってきました。
8R)コバレフ大ピンチ
ヤードが出てきました。コバレフの左ジャブでは止まりません。そして、ヤードの左ボディがヒット。さらにヤードの左ボディブローが、アッパー気味にコバレフのストマックをとらえました。コバレフは苦しくなりましたね。ヤードは強引に前に出て、顔面へのパンチも当たり出しました。
そして2分過ぎ、ヤードの右ダブルが、コバレフの顔面からボディをとらえます。ここから、ヤードの連打をまともにもらい、コバレフは大ピンチです。かなり効いていますね。必死でクリンチして逃れます。ダウン寸前に陥りますが、ヤードも打ち疲れて、仕留めきれません。
9R)ヤードが失速
ダメージの残るコバレフに対して、やや打ち疲れたヤード。コバレフは左ジャブを突いて、何とか立て直そうとしています。ヤードは前に出ますが、手が出ていません。コバレフは下がりながらも、結構パンチをヒットしています。
ヤードは大きく口をあけ、かなり疲れた表情をしています。コバレフは軽いパンチで、少しずつダメージの回復をはかります。そして、残り1分、コバレフのワンツーがヒットし、今度はヤードが苦しくなります。コバレフは、軽いパンチをポンポンヒットさせ、完全にペースを取り戻しましたね。
10R)今度はヤードが大ピンチ
コバレフが左ジャブを突いて、右オーバーハンドをたたきつけます。コバレフの動きは見違えるようによくなりました。ヤードは完全に失速。前に出てもパンチが出ません。
中盤、コバレフが細かいパンチでヤードを追いつめます。2分過ぎ、コバレフの強めのワンツーがヤードをとらえ、ヤードが大きく体勢を崩します。ヤードはもう反撃のパワーが残ってないですね。コバレフは、休憩しながら、じっくり攻めます。そして、ラウンド終盤、コバレフがヤードをコナーに詰め連打を浴びせます。
11R)力尽きたヤード
ヤードが最後の力を振り絞って、前に出ますが、そのパンチに力がありません。うまく休んだコバレフが、反撃に転じ、軽いパンチを上下に打ち込みます。スタミナを温存させながら、うまく攻めています。
そして、残り1分。コバレフの左ストレートがヤードを顔面をとらえ、ついにヤードがダウン。力尽きたようなダウンでしたね。立てないと判断したレフリーが試合をストップしました。


コバレフが11RTKO勝ち。いや~苦しい苦しい防衛戦でしたね。
次は、サウル・カネロ・アルバレスという噂ですが、今日のコバレフはかなりダメージ負っているでしょうから、半年以上は休まないと無理でしょう。