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オレクサンダー・ウシク(ウクライナ)VSチェズ・ウィザスプーン(アメリカ)

ヘビー級12回戦(2019年10月12日)
ウシクは、16戦全勝12KO、32歳。WBA2位、WBO1位。
元クルーザー級統一王者。今回がヘビー級転向第一戦です。190㎝のウシクが、ヘビー級でどこまで通用するか、それが試される一戦となりますね。
ウィザスプーンは、41戦38全勝29KO3敗,38歳。
当初予定されていたタイロン・スポーンから違反薬物が発見されたため、急きょウィザスプーンが代役に抜擢されました。元世界ヘビー級王者のティム・ウィザスプーンの従弟だそうです。
アンダーカードには、ドミトリー・ビボルの防衛戦も予定されているようですね。
試合経過)

前日計量では、ウシクが97.52キロ、ウィザスプーンは109.77キロでした。身長ではウシクの方が少し高い感じでしたが、体重差12キロはかなりのハンデになるでしょうね。
1R)パワーはウィザスプーン
ウィザスプーンが前に出ます。やはり大きいですね。ウシクはガードを高く上げてサークリング。フシクの右ジャブが軽くヒットしました。
ウシクの左ストレートに合わせて、ウィザスプーンが右オーバーハンドを打ち込みます。やはりパワーがありますね。ヒットはしていませんが、ウシクが少しバランスを崩しました。
2R)ウシクにリズムが出てきた
ウシクがガードを高くして右ジャブを突きます。ウィザスプーンが前に出てプレッシャーをかけますが、ウシクの左ストレートが軽くヒットしました。ウシクは右ジャブから左ストレートをボディへ放ちます。
ウシクの動きにリズムが出てきましたね。ラウンド後半はウシクが前に出てプレッシャーをかけ、右ジャブでウィザスプーンの動きをコントロールしています。
3R)ウィザスプーンの動きが読めてきた
ウシクは左ジャブを突いて、うまくウィザスプーンの動きをコントロールしています。左ストレートのタイミングも少しずつあってきましたね。それと、ウィザスプーンのパンチも読めてきたようです。
ウシクの左ストレートが当たり出しました。逆に、ウィザスプーンの右はバックステップで軽くかわされています。ウシクがリズミカルな動きで、ウィザスプーンにプレッシャーをかけ、ワンツーをヒットします。左のタイミング、距離が合ってきましたね。
4R)ウシクが自由自在にボクシング
ウシクが右ジャブをボディへヒット。ウシクはうまく上下にパンチを打ち分けています。ヘビー級ではボディへパンチを打つボクサーは少ないですが、ウシクは結構ボディショットを多用しますね。
相変わらず、ウシクが執拗に右ジャブを放ち、ウィザスプーンをコントロールしています。2ラウンド以降、ウィザスプーンは手数が少なくなり、防戦一方に追いやられていますね。
ウシクが右ジャブから左ストレートをダブルでヒット。ウィザスプーンの大振りの右フックは、ウシクが軽くバックステップして空を切らせます。
5R)ウシクが右ジャブで翻弄
ウシクの速い右ジャブがヒットします。ウィザスプーンはこの右ジャブに翻弄されて、全く手が出ません。ウィザスプーンのパンチは完全に読まれています。
ウシクの左ストレートが面白いようにヒットします。
6R)ほぼ一方的な展開に
ウシクが右ジャブを突いて前に出て、軽いステップからワンツーを放ちます。ウシクの左フックが、ウィザスプーンのボディをとらえます。ウシクが右ジャブでウィザスプーンをコーナーに追いつめ、連打を叩き込みます。レフリーはストップのタイミングを見ているような感じですね。ウィザスプーンは防戦一方で、ほぼ一方的な展開になってきました。
7R)7ラウンド終了TKO勝ち
ウシクは少し腰を落として、前に出ます。そして、右ジャブでコントロールしながら、ウィザスプーンを追いつめます。とにかく、ウシクは右ジャブがよく出ますね。
ウシクが左右のパンチを上下に打ち分け、ウィザスプーンに何もさせません。ラウンド終盤は、コーナーに詰めて連打を浴びせます。ここでも、レフリーはストップのタイミングを見ていますね。
そして、7ラウンド終了後、ウィザスプーンのコーナーがギブアップを申し出て、レフリーが試合をストップしました。7RTKO勝ち。まさに、ロマチェンコ勝ちですね。12キロの体重差も、右ジャブとフットワークで難なくクリアしました。さて、190㎝のウシクが、ヘビー級世界戦線の巨漢相手に、どんなボクシングを見せてくれるのでしょうか。