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バージル・オルティス(アメリカ)VSアントニオ・オロスコ(アメリカ)

WBAウェルター級ゴールド王座決定戦(2019年8月11日)
オルティスは、13戦全勝13KO、21歳。WBA6位、WBO5位(いずれもS・ライト級)。
パーフェクトレコードをキープして、世界ランクを上昇中のアメリカ大注目のホープです。
オロスコは、29戦28勝17KO1敗、31歳。WBC10位(S・ライト級)。
唯一の1敗は、昨年9月にWBC王者のホセ・ラミレスに挑戦して、判定負けしたもです。今年の3月に再起戦で判定勝ちしています。ホセ・ラミレス戦→https://www.boxing-blog.com/entry/20181102
王者ラミレスが倒せなかったオロスコをKOできるか
2度のダウンを奪われながら、最後まで粘り切ったオロスコを、倒し屋オルティスが仕留めることができるでしょうか。この試合の焦点はこれに尽きると思います。それと、この試合は、WBAウェルター級ゴールド王座決定戦でもあります。WBA得意の訳の分からないタイトルですが、オルティスはウェルター級に階級を上げるつもりなんでしょうね。
この試合に快勝すれば。WBAウェルター級の上位にンキングされるはずです。となると、キース・サーマンVSマニー・パッキャオ戦で空位になったWBAのレギュラー王座の決定戦に、名前が挙がってくるかもしれません。
試合経過)
どうやらセミファイナルの試合が終わったようですね。予想通りメインのカードは12時過ぎになりそうです。
1R)
オルティスの方が背が高いですね。オロスコは腹回りがビヤ樽みたいな感じです。オルティスは左ジャブを突いて距離をとります。オロスコは体を小刻みに揺すって前に出ます。
そして、早くもオルティスが連打を畳みかけ、オロスコをコーナーに詰めます。しかし、オルティスはやや力みすぎてパンチが雑です。オロスコのボディワークにほとんどのパンチが外されています。
オルティスはロープを背にして、ロングフックをヒットさせます。オロスコも、ボディブローでオルティスを下がらせます。
2R)
この回もオロスコが前に出ます。オルティスは左ジャブを突いて距離をとります。オロスコはしつこく左右のボディブローを放って、前に出ますが、オルティスもボディブローからアッパーを返します。オロスコは、パワーがあってパンチのスピードもオルティスに負けていませんね。
オルティスはロープを背にして、カウンターを狙っていますが、この相手を倒すのは容易ではないでしょうね。
3R)
左ジャブの突き合いは、ほぼ互角です。オルティスが右から返しの左をヒット。オロスコは執拗にボディブローを放ってきます。オルティスは接近すると、うまく上下にパンチを放ちますが、オロスコはボディワークでパンチを殺しています。オルティスは右フックのカウンターを狙ってますが、オロスコのパワーにやや攻めあぐねているように見えます。
4R)
オロスコは相変わらずボディブローを放って、前に出ます。オルティスも接近戦で応戦。距離はかなり詰まってきました。この回はややオルティスがオロスコのパワーに押されている感じです。オルティスも右ストレートをヒットしますが、オロスコの動きは止まりません。
5R)
オロスコが前に出て、距離を詰めます。そこへオルティスがロングのワンツーを放ちます。そして、オルティスは左ジャブを突いて、距離をとります。オロスコの動きはいいですね。ボディワークでオルティスにクリーンヒットを許しません。
終盤、オルティスの左フックがオロスコの顎にヒットしますが、右ストレートはバックステップでかわされます。
6R)
この回はオルティスがやや強めにパンチを放ってきました。左フックがヒットし、返しの右フックでオロスコがやや体勢を崩します。オルティスは少し前かがみになって、連打を畳みかけます。そして、開始から1分弱、オルティスの左ボディブローがダブルでヒットすると、オロスコが膝をついてダウン。やはりビヤ樽のお腹は弱点でしたね。
カウント8で試合が再開されましたが、オルティスが連打を畳みかけると、オロスコはたまらず2度目のダウン。
辛うじてカウント9で試合再開に応じましたが、ここからがしぶとい。オルティスが容赦なく追撃し、右が何度もヒットしますが、オロスコは粘ります。
しかし、2分過ぎ、オロスコの身体が伸びあがってところへ、オルティスのワンツーがヒットし、しりもちをつくようにダウン。レフリーがすぐに試合をストップしました。
これでオルティスは14戦全勝14KOとパーフェクトレコードをキープ。しかも、ホセ・ラミレスが倒せなかったしぶといオロスコを、6Rに3度ダウンを奪って快勝しました。次はおそらく世界戦でしょう。