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- ホセ・ラミレス(アメリカ)VSアントニオ・オロスコ(メキシコ)
WBC世界S・ライト級タイトルマッチ(2018年9月14日)
(出典:WOWOW)
ラミレスは、22戦全勝16KO、26歳。
元スーパースター候補だったアミール・イマムに引導を渡して、タイトルを獲得しています。
テレンス・クロフォードの空席4つの内、ふたつ目のWBCはホセ・ラミレスが獲得 VSアミール・イマム
初防衛戦の相手については、紆余曲折があったようですが、ここでは省略させていただきます。
オロスコは、27戦全勝17KO、30歳。WBC3位。
オロスコの試合を見るのは3年ぶりです。もうその時点で世界ランクの上位に位置していましたが、「わしボク」の評価はあまり芳しいものではありませんでしたね。
このホープはちょっと決め手に欠くかな~ アントニオ・オロスコ
ラミレスは初回からエンジン全開
多彩な左で初回からオロスコを圧倒します。
左ジャブで距離をコントロールし、強烈な左フックをオロスコのボディに叩き込みます。
なかなか距離を詰められないオロスコは、前に出るものの、先にラミレスのパンチが飛んできて、後手後手に回ります。
ラミレスは、こんなハイペースで大丈夫かなと思うほど、エンジン全開で飛ばします。
そして、4ラウンドにお互いのパンチが交錯する激しい打ち合いとなり、連打で打ち勝ち、とどめの右フックを畳み込みダウンを奪いました。
(力で打ち負かしたダウンですね)
オロスコは完全に打ち負けて倒された感じです。
並みのボクサーならここで終わっていたでしょうが、オロスコは恐ろしくしぶといボクサーでした。
最後まで心が折れないオロスコ
5ラウンドに入ってもラミレスは慌てることなく、じっくり攻め立てます。
オロスコもダウンのダメージをほとんど感じさせません。
ラミレスの連打をあびても、時折いいパンチを打ち返し、ラミレスの追撃を阻みます。
ただ、ラミレスもオロスコのパンチをもらったら、倍にして返します。(倍返しだ!古いですね)
8ラウンドのボディブローは、強烈でしたね。
1発目のボディブローは、何とかガードしましたが、ダブルで放った左フックがオロスコのボディをえぐり、苦悶の表情を浮かべて、オロスコがダウン。
やや戦意喪失気味に見えましたが、しぶとく立ってきました。
(オロスコのガードが上に行ったところへ2発目の左フックがボディへヒット)
(戦意喪失気味に見えましたが、心は折れませんでした)
ラミレスの猛攻にも必死で応戦してきます。そして、オロスコの右のカウンターがラミレスをとらえ、この回の追撃から逃れました。
しかし、ラミレスの攻撃は、最後まで衰えることがなく、オロスコも時折いいパンチを返しますが、やはり倍にして返されてしまいます。
ラミレスも最後まで倒しに行きましたが、オロスコの心は最後まで折れることがなく、12ラウンドを乗り切りました。
ラミレスがジャッジ3者とも119-107ので大差で初防衛に成功しました。
ラミレスのボクシングを見ていて、誰かに似てるな~と思っていましたが、全盛期のオスカー・デラホーヤがこんな感じだったような気がします。
ホルヘ・リナレスも岡田博喜も、このラミレスには太刀打ちできないでしょうね。
次は、暫定チャンピオンのレジス・プログレイスとの統一戦ということですが、プログレイスはWBSSの1回戦で、テリー・フラナガンに勝っていますので、恐らく準決勝に駒を進め、WBA王者のキリル・レリクとの対戦を優先するでしょうね。