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ホルヘ・リナレス(ベネズエラ・帝拳)VSアブネル・コット(プエルトリコ)
S・ライト級12回戦(2018年9月29日)
(出典:WOWOW)
リナレスは、48戦44勝27KO4敗、33歳。WBAライト級1位、WBCライト級2位。
ワシル・ロマチェンコとの激戦は、TKO負けを喫しましたが、ダウンを奪うなどの好ファイトを演じ、負けてもその評価は全く落ちていません。
コットは、26戦23勝12KO3敗、31歳。元中米カリブS・ライト級チャンピオン。
ミゲール・コットのまた従弟だそうです。リナレス同様、アマチュアのキャリが豊富で堅実なボクシングします。
体格は見劣りしませんね
身長で5㎝高く、ずっとS・ライト級で戦ってきたコットに対し、1階級下から上げてきたリナレスですが、体格差ほほとんどないように見えます。
両者がリング上で対峙しても、リナレスは肩幅が広く、アップライトに構えるので、フィジカル面では全く遜色を感じません。
充分、S・ライト級で戦える気がします。
初回は、リナレスがプレッシャーをかけ、前に出ていましたが、2ラウンドは、コットがペースを取られないように、少し前に出てきました。
ジャブの差し合いは、やはりリナレスの方がスピードがあり、徐々にリナレスのペースになっていきます。
そして、右打ち下ろしをヒットし、さらに左から右ストレートをやや打ち下ろし気味に打ち込むと、早くもコットがダウン。
(左ジャブで距離を合わせ、右ストレートを打ち下ろし気味にヒット)
コットは、何とか立ってきましたが、かなり効いています。
リナレスが襲い掛かりますが、コットはクリンチで何とか逃げ切りました。
スピードは維持したまま、さらにパワーアップ
この日のリナレスは、右ストレートがキレていますね。ロマチェンコ戦よりパンチにキレがあるような気がします。
3ラウンドもコットがペースを取り戻そうと、前に出ますが、リナレスも下がらず迎え撃ちます。
そして、右ストレートがヒットし、コットが下がると、リナレスが追いかけるように右ストレートを突き刺し、2度目のダウンを奪います。
(鋭い踏み込みで、右ストレートをヒット)
立ってきたコットに、左右のボディブローをヒットすると、コットがローブローをアピール。
しかし、リナレスは構わずパンチを打ちこみ、ロープ際でもつれ合うように両者がマットに倒れます。
(両者がもつれ合って倒れます)
リナレスはすぐに立ちあがりましたが、コットは立ってきたものの、またよろめき、尻もちをつきます。
レフリーはここで、ダウンの裁定をしましたが、コットのセコンドからギブアップの意思表示があり、試合が終了しました。
最近のリナレスの試合では、一番強い勝ち方でしたね。
S・ライト級でも十分戦えますね。むしろ、スピード、パンチのキレは申し分なく、しかもパワーがありました。
このまま、S・ライト級で世界を狙うのか、ライト級に戻してロマチェンコと再戦するのか、いずれにしても今のリナレスの実力なら、いつでも世界戦を戦えることは間違いないですね。