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WOWOWエキサイトマッチ観戦記・31
WBC米大陸Sライト級タイトルマッチ
アミール・イマムVSウォルター・カスティージョ
■完璧なディフェンスのイマム
序盤はペースの取り合い。ファィタータイプのカスティージョが前に出て、イマムがサークリングしながらカスティージョのパンチをかわし、ジャブからコンパクトな右ストレートカウンターを放ちます。
しかし5ラウンドあたりからイマムがカスティージョのパンチを見切ったようで、ロープに詰まっても、まるでフロイド・メイウェザーのように完璧なディフェンスを披露し、右のカウンターを何度もクリーンヒット。そして次のラウンドの終盤からは逆に攻勢に転じました。
■打たせずに打つ
イマムは8ラウンドから、かなり力をこめてパンチを打つようになりました。
相手のパンチを完全に見切っているので、攻勢に出てもカウンターをもらうことなく、自分のパンチを面白いようにヒットさせます。最終10ラウンドはもう一方的。もう少し時間があれば倒せたかもしれません。
■負けたカスティージョも強豪
ジョー小泉さんが「このカスティージョが日本に来たら、今のSライト級ではかなう相手はいないでしょうね」といつものコメント。同感ですね。
実況アナが「小原はどうでしょう?」
(このアナウンサー・赤平大さん、よく勉強している!高柳さんには独特の味がありますが、正確な実況だと赤平さんの方が上かもしれません)
ジョーさんが、「小原佳太なら倒せるかもしれない」とか言っていましたが、これは具体的な名前が挙がったので、しかなくコメントした外交辞令でしょうね。
私は、小原も中盤までにカスティージョに倒されると思います。
これだけ前に出てプレッシャーが強く、頑丈で打たれ強いとなると、普通のボクサーなら音をあげますよ。ホントにSライト級は層が厚い!
■イマムは間違いなく世界を取る
イマムはほとんどの団体で、上位にランクされています。
ダニー・ガルシアが返上したWBC世界Sライト級タイトルは、1位のビクトール・ポストルとプロポドニコフに勝ったルーカス・マティセで争われますが、おそらくこの勝者に挑戦するでしょうね。そして私は、イマムが勝てると思います。
また、プロポドニコフと対戦しても、イマムならマティセほど苦労なくアウトボックス出来るはずです。
ただ、テレンス・クロフォードと対戦したら、意外と凡戦になるかもしれません。
今ならクロフォードが上でしょうが、僅差ですね。とにかくどっちのパンチも当たらないから、ボクシングにならないと思います。
イマムのパンチ力はクロフォードほどではないでしょうが、結構シャープで切れるパンチを持っていると思います。今回のカスティージョがあまりにも頑丈過ぎましたね。
スター候補です。