スーパー”マリオ”が「ロマチェンコ勝ち」 マリオ・バリオスVSホセ・ローマン

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マリオ・バリオス(アメリカ)VSホセ・ローマン(アメリカ)

WBAインターコンチネンタルウェルター級王座決定戦(2018年7月28日)

バリオスは、21戦全勝13KO、23歳。WBA世界S・ライト級4位。

アメリカの全勝ホープです。

ローマンは、27戦24勝16KO2敗1分け、30歳。ウェルター級の中堅選手ですが、なかなかいい戦績をしていますね。KO率もそこそこですし、ホープには結構危険な相手ですよ。

序盤は慎重な立ち上がり

5連続KO中のローマンが、初回から一気に行くのかと思いましたが、結構慎重な立ち上がりです。

バリオスは、中間距離での打ち合いで、やや右のガードが甘くなるのは気になりますね。

ローマンも、バリオスの打ち終わりに、左フックを狙っているようです。かなり危ないタイミングで振ってきます。

結果を知りませんでしたので、バリオスが負けるとしたら、やや強引に打ち合って、この左フックをカウンターでもらった時だと思いました。

しかし、バリオスはこの左フックを結構警戒して、それほど強引に攻めていきません。

4ラウンドにギアを上げる

バリオスは、4ラウンドに少しプレッシャーを強めて、手数も増えてきました。

そして、ラウンド中盤にローマンとの左フックの相討ちの後、バリオスの右ストレートがバリオスの顎を打ち抜き、バリオスが大きく体勢を崩し、ロープ際まで下がります。

(左フックの相討ちは、ローマンの方が正確にヒットしていましたが、その後のバリオスの右ストレートで帳消し)

バリオスはロープまで追いかけて、連打を叩き込みますが、ローマンはダッキングで必死にパンチを外します。

恐らくローマンは、この連打から逃れるために、とりあえずダウンしたような気がします。

低くダッキングすると、後頭部にパンチが当たるので、それも回避したかったのでしょう。

(バリオスはロープに詰めてからの畳み込みが下手ですね)

まずは、右ストレートのダメージ回復のため、8秒間の休憩を取ったローマンは、バリオスの追撃をベテランらしいうまさでかわします。

ラウンド終盤に再度、バリオスが連打を畳みかけますが、ここはゴングで阻まれます。

中盤は小休止?

バリオスは、右を狙いすぎなのか、ローマンをロープに追いつめながらも、連打を畳みかけることが出来ません。

ローマンの左フックもまだ、結構怖いタイミングで振ってきます。

場内からはブーイングが聞こえてきました。

バリオスは、このあたりの追い込みが下手ですね。連打の精度も良くありません。当て勘があまりよくないような気がします。打ち合ったときのディフェンスの甘さも気になりますね。

バリオスのパンチがKO率ほど威力がないので、救われていますが、世界を狙うには、課題が多そうです。

最後はロマチェンコ勝ち

それでも、8ラウンドには、もう一段ギアをアップして、パンチを強めに打ってきました。

そして、連打を畳みかけててローマンから2度目のダウンを奪います。

これも、バリオスの勢いに押されて、気持ちが切れたようなダウンでしたね。

(特に効いたパンチはなく、押し倒されたようなダウンでした)

立ち上がってきましたが、ローマンはマウスピースを吐き出します。

ここでレフリーはストップしても良かったと思いますが、試合はマウスピースを入れ直し再開されます。

ローマンは、バリオスの追撃を何とかかわし、8ラウンド終了のゴングに逃げ込みます。

まあ、予想はつきましたが、案の定、セコンドからギブアップの申し出があり、バリオスは8R終了TKO勝ちで、タイトルを獲得しました。

初めて山中慎介さんの解説を聞きましたが、ちょっとバリオスを褒めすぎですね。

同じ「ロマチェンコ勝ち」でも、本物のロマチェンコとは雲泥の差があります。

また、外れるかもしれませんが、バリオスに世界は無理ですね。

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