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エロール・スペンス(アメリカ)VSレイモンド・ピーターソン(アメリカ)
IBF世界ウェルター級タイトルマッチ(2018年1月20日)
(出典:WOWOW)
スペンスは22戦全勝19KO、28歳のサウスポー。
スペンスは敵地イギリスで、ケル・ブルックにkO勝ちして獲得したタイトルの初防衛戦です。
ピーターソンは39戦35勝17KO3敗1分け、33歳。IBF5位。
ピーターソンは昨年ダビッド・アバネシアンから奪ったWBA世界ウェルター級タイトルを返上し、IBFのスペンスに挑んできました。
本来なら、王座統一戦ともいうべき一戦ですが、なんとかけ率は15-1と大差がつきました。
力の差が歴然
ガードを固めるピーターソンに対して、スペンスは右ジャブをガードのから突きます。
そして、左ストレートのボディブローから切り崩していきます。
2ラウンドにはすでにスペンスはピーターソンの動き、パンチを見切った感じで、上下にパンチを打ち分け、一方的に攻勢をかけます。
スペンスはパンチのスピードはもちろんですが、体にばねがあり、ピーターソンは完全にパワー負けし、早くも試合はスペンスの一方的な展開になります。
3ラウンドに、劣勢を打開しようと強引に前に出てきたピーターソンですが、長くは続きません。
スペンスの絶妙の右アッパー
4ラウンドに入るとお互いの距離が近くなり、スペンスの左アッパーがピーターソンの顎をとらえるようになります。
(西岡利晃さん絶賛のスペンスの左アッパーがピーターソンの堅いガードを突き破ります)
離れるとワンツーが飛んできます。
ピーターソンはほぼなすすべなしの状態です。
これだけ一方的にやられるピーターソンは、初めて見た気がします。
5ラウンドにスペンスがペースを上げてきました。
パンチを強めに打ってきて、明らかに倒しに来た感じです。
そして、スペンスが連打で攻め立て、左フックがピーターソンのテンプルにヒットし、ピーターソンがついにダウンしました。
(スペンスの左フックがピーターソンのテンプルをとらえます)
立ってきたピーターソンにスペンスが襲い掛かりますが、ピーターソンも必死に防戦。滅多打ちに合いながらもなんとかこの回を逃げ切りました。
この回終盤、ちょっと強引に打って出たスペンスに、ピーターソンのカウンターが飛んできてひやっとする場面がありました。
妥当なストップ
6ラウンドはスペンスが少しペースダウンし、やや軽めのパンチを上下に散らします。
ラウンド終盤のスペンスの左ストレートで、ピーターソンがぐらつきます。
7ラウンド開始のゴングと同時に、ドクターチェックが入りました。
何とかOKが出たようですが、終わりが近い感じですね。
少し休んだスペンスが当然のごとく倒しに来ました。
プレッシャーを強め、左右にステップしながら、ピーターソンを翻弄します。
手数を増やし、チャンスを狙っている感じです。
そしてラウンド終盤にまた強いパンチを打ちこみました。
コーナーは8ラウンドのゴングと同時に、ギブアップ。
まあ、これ以上続けてもピーターソンが逆転することはできないでしょうし、回を追うごとにダメージが蓄積しているのは明らかです。妥当なストップでしょうね。
付録)さて、ウェルター級はなかなかのスター選手ぞろいです。
あえて順位をつけるとしたら、
1位 テレンス・クロフォード(WBO1位)
2位 エロール・スペンス(IBF王者)
3位 ショーン・ポーター(WBC1位)
4位 キース・サーマン(WBC王者)
5位 エジディウス・カバロウスカス(WBO4位)
6位 ルーカス・マティセ(WBA王者)
7位 ダニー・ガルシア(WBC2位)
8位 ジェフ・ホーン(WBO王者)
9位 マニー・パッキャオ(WBO2位)
10位 オマール・フィゲロア(元WBCライト級王者)
テレンス・クロフォードVSエロール・スペンスがぜひ見たいカードですね。