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ジャーボンテイ・デービス(アメリカ)VSギジェルモ・アビラ(メキシコ)
Sフェザー級10回戦(2016年4月1日)
(出典:WOWOW)
解説のジョー・小泉さんいわく「デービスは注目の選手です。メイウェザーの秘蔵っ子中の秘蔵っ子なんですよ。」
それは楽しみですね。浜田剛史さんの言葉を借りれば、まさに「お手並み拝見」となります。
デービスは14戦全勝13KO、21歳。身長は168㎝のサウスポーです。
アビラは20戦15勝12KO5敗、23歳。身長は170㎝です。
デービスはやや小柄な感じで、ボディワークが速く、サウスポーですがノーモーションの左をジャブのように使います。メイウェザーの右の使い方に似ています。
ステップはメイウェザーとそっくりですね。
初回はデービスのスピードに戸惑っていた感じのアビラですが、2ラウンドには早くも対応していきました。
デービスの飛び込んで打つ左フックは、カウンターをもらう危険がありますね。左のガードが甘いです。まさにアビラはそれを狙っています。
デービスの左が当たらなくなり、流れがアビラに傾きだした3ラウンド残り1分弱あたりに、デービスの左アッパーがヒットし、アビラが出血しました。
(3回、左アッパーがヒットし、すかさず連打で追撃するデービス)
流れを取り戻したデービスが4ラウンドは、明らかにKOを狙って攻勢をかけます。
アビラは左を警戒し、上へのパンチはうまくさばいていましたが、ボディブローが効いてしまいました。
5ラウンドはデービスが小休止。しかし、アビラが息を吹き返したと思えたラウンド終了間際に、デービスが技ありのショートの左ストレートでダウンを奪いました。
(タイミングよく放った軽い左ストレートでダウンを奪います)
勢いづいたデービスが6ラウンドは開始早々からラッシュし、左アッパーの連打で2度目のダウンを奪いました。そして、29秒、レフリーがカウント7でストップしました。
(この左アッパーの連打は見事でした)
メイウェザーの秘蔵っ子中の秘蔵っ子と言うには少しガードの甘さが目につきましたが、スピーディなボディワークとサウスポーの強みを生かして伸びていきそうです。
ただ、スーパースターになるには「?」がつきますね。
ロバート・イースター(アメリカ)VSアルへニス・メンデス(ドミニカ共和国)
ライト級10回戦(2016年4月1日)
(出典:WOWOW)
ロバート・イースターはトーマス・ハーンズの再来と言われる逸材です。
ライト級で身長180㎝、リーチは193㎝もあります。
16戦全勝13KO、25歳。パンチ力もありそうです。
現在、IBFライト級12位。
一方のアルへニス・メンデスは元Sフェザー級の世界チャンピオンです。
現在もWBCライト級4位にランクし、28戦23勝12KO3敗1分1NC、29歳です。
イースターにとってはこれがテストマッチとなりますね。
あっさり勝つようだと、一躍ライト級のトップ戦線に躍り出そうです。
初回、イースターは速くて長い左ジャブでラウンドを支配します。
しかし、メンデスはガードが堅く、まともにはパンチをもらいません。
2回に入るとイースターは距離を詰めて、ショートのコンビネーションブローをヒットします。ただ不用意にメンデスのカウンターをもらう場面があり、ガードの甘さが目につきます。
4回もイースターのショートのワンツーがヒットし、連打で畳みかけますが、力むとどうしてもパンチの精度が悪くなります。
イースターの打ち終わりを狙いカウンターを放つメンデスですが、この回から急にバランスが悪くなって、動きに疲れが見え始めました。
5回のメンデスは打ち終わりを狙うだけで、明らかに失速。そして、イースターの狙いすました右ストレートがジャストミートして腰から落ちるようにダウンしました。
これをもらったら立てないでしょう。レフリーはカウント7でストップしました。
(狙いすました右ストレートがジャストミート)
(上からのショット)
(左で距離を測り狙いすました右ストレート)
(反対の角度から)
まさにワンツーのお手本のようなパンチでした。
ショートのパンチもうまいですが、やはり自分の射程距離で打つパンチは破壊力抜群ですね。
元世界チャンピオンでWBC4位に完勝しましたが、イースターもガードが甘いですね。
ロバート・イースターは何故か、カウンターをもらって倒れる姿が想像できてしまいます。そこはマービン・ハグラーではなくトーマス・ハーンズの再来だからでしょうか。