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ジャーマル・チャーロ(アメリカ)VSジュリアン・ウィリアムス(アメリカ)
IBF世界Sウェルター級タイトルマッチ(2017年12月10日)
(出典:WOWOW)
ジャーマル・チャーロは双子の兄弟の兄。24戦全勝18KO、26歳。
ウィリアムスは24戦22勝14KO1分け1NC、同じく26歳。
ウィリアムスは3月にマルチェロ・マタノ(イタリア)にKO勝ちして挑戦権を獲得しています。
どちらも速い、強い、上手い
チャーロの左ジャブ、右ストレートはもちろん速いのですが、ウィリアムスの右のカウンターもかなり速くて、しかも怖いタイミングで打ってきます。
かなりレベルの高い対戦ですよ。
しかし、ウィリアムスのペースで進んでいたように見えた2ラウンドに、チャーロの左ジャブがカウンターでウィリアムスの顎にヒットし、ダウンを奪います。
カウンターとはいえ、ジャブでダウンを奪うとは、チャーロのパンチ力は相当なものですね。
タイミングで倒れたように見えましたが、立ち上がって少しふらついたウィリアムス。結構ダメージがあるようです。
ウィリアムスも右ストレートをカウンターでヒットし、簡単にはチャーロの追撃を許しません。回復力が早いですね。
最後はパンチ力の差
3ラウンドは、ウィリアムスが抜群のディフェンス勘でチャーロの強打を空転させ、右ストレートのカウンターをヒットさせ、反撃に転じます。
ウィリアムスも相当高いレベルのボクシングスキルを持っていますね。
もう少しパンチ力があれば、チャーロからダウンを奪っていたでしょう。
チャーロは一発強打を狙いすぎているのか、少し力みが見られ、4ラウンドは、ウィリアムスがチャーロのパンチを見切ったように思えました。
これはウィリアムスの逆転もありうるぞ!と思ったのですが、5ラウンドに衝撃的な結末が待っていました。
少し不用意なワンツーを放ったウィリアムスのパンチをかわし、チャーロが会心の右アッパーをカウンターでウィリアムスの顎をとらえました。強打者相手だと、ちょっとした油断が命取りになりますね。
(このアッパーを貰ったら立てないでしょう)
辛うじて立ってきたウィリアムスですが、ダメージは深刻です。ここで止めても良かったのでしょうが、レフリーが続行を許しました。
もう一回ぐらいダウンシーンを見たいファンとしては、複雑な心境ですね。
結局、チャーロの左右連打にさらされ、レフリーが割って入りました。
カリフォルニア州のルールにより、これもTKOではなく、チャーロの5回KO勝ちです。
ウィリアムスの良いパンチもかなりヒットしていましたが、やはり最後はパンチ力の差が明暗を分けました。でも、ウィリアムスは再浮上してくるでしょう。
試合終了後にスポーツマンシップを欠く行為があったようですが、チャーロがスーパースター候補であることは間違いないですね。
さすがに兄弟対決は無理でしょうから、サウル・カネロ・アルバレスとの対決が楽しみです。勝てば間違いなくスーパースターでしょう。
残念ながら人気者のカネロとの対戦希望者が多いので、なかなか実現しそうにありませんが。