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タイロン・ツォイゲ(ドイツ)VSロッキー・フィールディング(イギリス)
WBA世界S・ミドル級タイトルマッチ(2018年7月14日)
ツォイゲは、23戦22勝12KO1分け、26歳。これが4度目の防衛戦となります。
無敗の26歳と若い王者ですが、すでに3度防衛に成功しています。ただ、名のある(私の知っている)対戦者といえば、スミス兄弟のポール・スミスぐらいしかいません。2度目の防衛戦で大差判定勝ちしていますが、もう峠を過ぎたポールを倒せないところに、ツォイゲの問題点がありそうです。
スミス兄弟(カラム・スミス、ポール・スミス)がそろってボディブローでTKO勝ち
フィールディングは、27戦26勝14KO1敗、30歳。WBA4位。
唯一の1敗は、スミス兄弟で一番才能があると言われているカラム・スミスに1RTKOで敗れたものです。
解説の浜田剛史さんは「相手が悪かったですね」。
いずれにしても、ツォイゲにとっては、楽な相手のはずでしたが…。
序盤はツォイゲのペース
がっしりした体型のツォイゲが、パワーで長身のフィールディングにプレッシャーをかけ、前に出ます。
思い切った飛び込みで、徐々に距離を詰め、パンチを放ちます。
フィールディングは、堅いガードでツォイゲの打ち終わりを狙いますが、手数が少なく、パンチにスピードもありません。ただ、クリーンヒットは許していません。
4ラウンドに突然ツォイゲの動きが怪しくなる
このまま、ツォイゲがパワーで押し切るかと思われましたが、4ラウンドにツォイゲに異変が…。
序盤はツォイゲがプレッシャーを強め、前に出てパンチを放ちますが、中盤あたりからフィールディングも下がりながら、細かいパンチで応戦します。
それほど強いパンチとは思えないのですが、ツォイゲの手が出なくなり、フィールディングの下がりながらのパンチで、ツォルゲの動きが怪しくなります。
ボディブローが効いたのかもしれませんが、明らかにツォルゲはラウンド終盤、失速します。
5ラウンドは、フィールデングに押し負け、ツォイゲが下がり出します。なんだか息があがっているようで、かなり消耗しているように見えます。
そして、フィールディングの左アッパーがツォイゲの顎を跳ね上げると、ツォイゲが大きく体勢を崩し、ロープに詰まったところへ、フィールディングの左ボディブローがツォイゲのわき腹をえぐると、ツォイゲがたまらずダウン。
(今日一番のクリーンヒット。左アッパーがツォイゲの顎を跳ね上げます)
(とどめは左ボディブロー。四つん這いになってカウントを聞くチャンピオンですが、セコンドがタオルを投入)
何とも、もろいチャンピオンのダメージは深刻です。レフリーがカウント6ぐらいのところでタオルが投入され、レフリーが試合をストップしました。
5RTKO勝ちで、伏兵フィールデングが無敗のチャンピオンを倒し、タイトルを獲得しました。
4ラウンドにそれほどクリーンヒットをもらったように見えなかったんですが、チャンピオンは急に失速しましたね。何があったのでしょうか。あの程度の攻撃でダメージを被るとは、何とも、もろいチャンピオンですね。
新チャンピオンのフィールディングは、9月28日に行われるWBSS決勝(ジョージ・グローブスVSカラム・スミス)の勝者との対戦が義務付けられているようです。
どっちが勝ってきても、フィールデングにはちょっと荷が重い相手ですね。