目次
カラム・スミス(イギリス)VSノルバート・ネメサパティ(イタリア)
WBCシルバーSミドル級タイトルマッチ(2016年9月10日)
(出典:WOWOW)
この試合も、ゴロフキンの防衛戦のアンダーカードです。
カラム・スミスはスミス兄弟の4男です。
ジョー小泉さんいわく「このカラムが兄弟の中で一番素質がありますね。」
20戦全勝15KO、26歳。
ネメサパティは24戦21勝16KO3敗。ハンガリーSミドル級チャンピオンですが、その実力はどうでしょうか。
ネメサパティのお腹の周りに、ややゆとりが感じられますね。
一方のカラムは191㎝。二人が対峙した時、一回り以上大きく感じられました。
攻防分離のカラム・スミス
ネメサパティが前に出てパンチを出している間は、カラムはがっちりガードを固めて、手を出しません。
そして、相手が攻撃の手を休めると、パワフルなパンチを繰り出し、ネメサパティを圧倒します。この攻防分離型は、アルトゥール・アルバハムに似ていますね。
2ラウンドにはカラムがペースを掌握しました。ネメサパティはボディも効いています。スミス兄弟はボディブローが上手いですね。
3ラウンド以降はもうカラム・スミスの一方的な展開。
6ラウンドにネメサパティが勝負をかけて、最後の力を振り絞り反撃に出ましたが、残り1分で力尽き、ゴング間際のカラムのボディブローでついにネメサパティがダウンしました。
(長いリーチでボディを打たれたら、逃げられませんね)
一応、カウント8で立ってきましたが、7ラウンドの開始のゴングに応えられず、ギブアップ。
カラム・スミスは上体の柔らかさに欠けますが、圧倒的な体幹の強さは、Lヘビーでも十分通用しますね。
WBC王者のバドゥ・ジャック(スウェ―デン)なら楽勝でしょう。
ポール・スミス(イギリス)VSダニエル・レジ(ハンガリー)
Sミドル級6回戦
3試合目に登場しました。
ポール・スミスはスミス兄弟の長男で、33歳。
こちらはもう峠を過ぎた感じがありますね。
上半身がボテッとしていて、むしろ相手のダニエル・レジの方が、見た目ははるかに強そうです。
しかし、この試合は見た目とは大違いで、ポールの一方的な展開となりました。
まず、3ラウンドにボデブローで1回目のダウン。4ラウンドに2度ダウンしましたが、まだ止められません。
5ラウンドにまたボディブローで4度目のダウンをしましたが、それでもレジは諦めません。そして、5度目のボディブローでついにレフリーがストップしました。
ポール・スミスはまだ再浮上を狙っているのでしょうか。