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ローマン・マルチネス(プエルトリコ)VSワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)
WBO世界Sフェザー級タイトルマッチ(2016年6月12日)
(Photo By AP)
ロマチェンコが予想通りマルチネスに圧勝し、プロ7戦目で2階級を制覇しました。
しかし、5回KOとは驚きました。パンチ力がなくても、スピードとスキルとタイミングで倒せるなんだな~と改めて感心した次第です。
ロマチェンコはまだ28歳。
唯一の1敗を喫したオルランド・サリドとの再戦を希望しているようでしたが、私は、もうあの時とは実力が違いすぎて、あまり意味のない対戦だと思っています。
しかし、サリドは先日(6月4日)フランシスコ・バルガス(メキシコ)と引き分けていますから、35歳とはいえまだまだ意外性を秘めているとは言えます。しかもWBOの1位ランクされています。とりあえず初防衛戦はサリドになりそうですね。
いずれにしても、今のSフェザー級は、ロマチェンコが頭二つぐらい抜けているような気がします。
三浦隆司はバルガスとの雪辱戦が待っていますので、ロマチェンコと対戦することはなさそうです。
伊藤雅雪、尾川堅一、仲村正男が世界を狙うなら、IBFのホセ・ペドラサ(プエルトリコ)かWBAのハビエル・フォルツナ(ドミニカ)をお勧めします。
(おまけ)
TBSチャンネル2で勇利アルバチャコフの試合を放送していましたので、録画してじっくり見てみました。
ユーリ・海老原VSスバチャイ・チャレームスリ(タイ)
世界前哨戦(1992年4月)
(出典:TBSチャンネル2)
この頃はユーリ海老原と名乗っていたのですね。1年後ぐらいに本人の希望により、勇利アルバチャコフに変更しています。
この時点で11戦11勝10KO、25歳。WBA,WBCともに3位にランクされていました。
相手のスバチャイは12戦9勝2KO3敗で、これまでダウンの経験がないとのことでした。
ユーリはリラックスした構えで、力みがほとんど感じられません。
左ジャブは距離を測るだけのようで、それほどスピードはありませんが、右ストレートがシャープで速い。
2ラウンドには早くも距離が合ってきたようで、右ストレートを抜群のタイミングで放ってきます。
しぶとさを見せたスバチャイですが、3ラウンドに会心の右ストレートを叩き込まれるとついにダウン。その後ユーリが連打を畳みかけレフリーがストップしました。
この右でこの年の6月に、ムアンチャイ・キティカテムをKOし、WBC世界フライ級タイトルを獲得しています。
久しぶりに勇利アルバチャコフの試合を見ましたが、やっぱり強かったですね。ただ、ディフェンスは意外と雑な感じがしました。
ロマチェンコの方がボクサーとしての完成度ははるかに高いですね。