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辰吉寿以輝(大阪帝拳)VS石橋俊(仲里)
S・バンタム級8回戦(2018年4月30日)
(出典:読売テレビ)
辰吉は7戦全勝5KO、21歳。
父、丈一郎氏は8戦目で世界タイトルを獲得していますが、さすがに天才の父と比較するのは酷でしょうね。
石橋俊は、33戦10勝4KO22敗1分け、30歳。
長らくボクサーの戦績を紹介していますが、日本人で22敗もしている選手はなかなか珍しいですね。
大きく負け越していますが、逆にそれが不気味な感じです。
動きが硬い辰吉
1ラウンドの後半に前に出て攻勢をかけ、左フック、左アッパーをヒットした時には、「これは勝負が早いかも」と思わせました。
(パワフルにパンチを打ちこむいつもの辰吉)
ところが、2ラウンドに入ると、狙いすぎなのか動きが硬く、左ジャブがほとんど出ません。
3ラウンド終盤に、ようやく辰吉らしい攻撃が見られました。
左フックで石橋をロープに飛ばし、連打で浴びせましたが、クリーンヒットが少なく、ダメージを与えることが出来ません。
手数が少ない
とにかく左ジャブが少ないですね。左を痛めたのかと心配しました。
いきなり右を打っても、33戦のベテランにはそう簡単に当たりません。
得意の左ボディブローもほとんど出ません。
解説の六車さんのイライラが伝わってきます。
5ラウンドにようやく、左ボディブローが石橋の右わき腹をとらえ、左アッパーと繋げましたが、そのあとが続きません。
(このボディブローをもっと出せば、と丈一郎氏も指摘)
スタミナ温存を図っているのか、この日の辰吉は下がるシーンが多く、手数も極端に少ないので、見ている方はホントにもどかしいですね。
左ボディから右ストレートをヒットするなど、時折、いいコンビネーションが見られるのですが、そこから畳みかける連打がありません。
後半はむしろ石橋が左ジャブを丹念について、試合をコントロールしているように感じました。
ただ、辰吉は、各ラウンド終盤に連打を畳みかけ、倒せないまでも、ポイントをしっかりとっていたようですね。
判定は3-0(79-77、79-75、79-74)で辰吉。
まあ、採点はこんなもんでしょう。
次は「ランカーと対戦し日本タイトル」と言う辰吉ですが、まだ時間がかかりそうな気がします。
もう2~3戦はとにかく日本選手と対戦し、キャリアを積むことが必要でしょう。
タイの観光ボクサーと対戦するなら、スパーリングの方がましですよ。