カール・フランプトン 10か月ぶりの再起戦は薄氷の勝利 VSオラシオ・ガルシア

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目次

カール・フランプトン(イギリス)VSオラシオ・ガルシア(メキシコ)

フェザー級10回戦(2017年11月18日)

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(出典:WOWOW)

フランプトンは24戦23勝14KO1敗、30歳。

レオ・サンタ・クルスとのリマッチに敗れ、これが10か月ぶりの再起戦となります。

 

ガルシアは37戦33勝24KO3敗1分け、27歳。

2015年に長谷川と対戦した時は、29戦全勝21KOの戦績を引っ提げて来日し、ほとんどのボクシングファンが「長谷川危うし」と思ったはずです。

しかし、長谷川のスピードが大味のガルシアを圧倒し、大差で判定勝ちしました。

ガルシアはその後、4勝3KO2敗1分けと、精彩を欠き、世界のトップ戦線から完全に離脱した感じですね。

 

フランプトンがスピードで圧倒

 

ガルシアはがっしりしたとてもいい体格をしています。

リング上で対峙した二人を見ると、圧倒的にガルシアの方が強そうです。

しかし、圧倒したのはフランプトンでした。

スピードが全く違います。1ラウンドの中盤辺りでもうフランプトンは、ガルシアの動きを見切ったように見えました。

3ラウンドには、フランプトンがやや強めにパンチを放つようになり、一方のガルシアのパンチは空転するばかりです。

ここまでは、後半、フランプトンのKOも期待される展開でした。

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(フランプトンの少し強めの右がガルシアをとらえます)

早くも失速?フランプトン

4ラウンドからガルシアが強引に出てくると、フランプトンは少し打たせて様子を見るようになります。しかし、まだまだ余裕があるような感じです。

ところが5ラウンドあたりからガルシアの攻勢が目立ち、フランプトンは明らかに押され気味で、手数も減りクリンチで逃れる場面が増えてきます。

前半はほとんどクリーンヒットしなかったガルシアのパンチが、フランプトンをとらえるようになってきます。

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(ガルシアの重そうな右がフランプトンにヒットし出す)

ますますプレッシャーを強めて前に出るガルシアに対して、フランプトンは早くも失速気味です。

そして、7ラウンドには不運なダウンを喫します。

ややバランスを崩したフランプトンの顎に、ガルシアの左フックがタイミングよくヒットし、フランプトンがダウンします。

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(足が揃ったところへガルシアが左フックを引っ掛けたような感じです)

バランスを崩したダウンですので、フランプトンにダメージはなさそうですが、ポイント的にはかなり苦しくなってきました。

私の採点ではこのダウンで、ガルシアが逆転していました。

 

2階級制覇チャンピオンの維持

窮地に追い込まれたフランプトンは、なりふり構わず反撃に転じます。

元世界チャンピオンの意地ですね。

序盤ほどのスピードもパンチのキレもありませんが、とにかく前に出て、手数を出します。

ガルシアもボディブローで応戦します。ガルシアはスピードはありませんが、パワーでは負けていません。

フランプトンのパンチもかなり大振りになり、必死でガルシアのパワーに対抗します。

 

なんとか追いついたか。

3人のイギリス人ジャッジは、3-0(98-93、97-93、96-93)フランプトンの明確な勝利としていますが、これはちょっとひどい採点ですね。

特に、98-93ということは、ガルシアが取ったラウンドは、ダウンを奪った7ラウンドだけとなりますね。それはないでしょう。

ちなみに私の採点は95-94でフランプトンの辛勝。

 

フランプトンは、5月にノニト・ドネア(フィリピン)と対戦する予定です。

お互い生き残りを賭けた正念場の対戦となりそうです。

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