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ジョセフ・パーカー(ニュージーランド)VSヒューイ・フューリー(イギリス)
WBO世界ヘビー級タイトルマッチ(2017年9月23日)
(出典:WOWOW)
パーカーは23戦全勝18KO、25歳。高いKO率を誇っていたパーカーですが、世界戦2試合はいずれも判定決着。これが2度目の防衛戦です。
ちなみに、パーカーはニュージーランド初のヘビー級王者です。
フューリーは名前からも想像出ますが、長期政権を築いていたウラジミール・クリチコからタイトルを奪ったタイソン・フューリーの従弟です。
20戦全勝10KO、23歳。ヘビー級にしてはちょっとKO数が寂しい感じがします。
12ラウンドすべて判で押したような展開
前に出てプレッシャーをかけるパーカーに対し、長い左ジャブを突きながら、フットワークでアウトボクシングに徹するフューリーという構図は、最後まで変わりませんでした。
思い切ってパンチを打ち込むパーカーですが、ほとんどクリーンヒットしません。
フューリーはロープに詰まると長い腕を絡ませ、クリンチに逃げます。
この長いリーチはクリンチのためにあるような感じですね。
時折、フューリーの右カンターがヒットしますが、あまりにも非力で、パーカーは全く動じません。しかし、パーカーのパンチもパワーは感じられますが、全くクリーンヒットせず、まさに「暖簾に腕押し」状態です。
とにかくお互いにほとんどクリーンヒットがなく、それが最後まで続きます。
パーカーは、バカの一つ覚えみたいに同じ攻撃を繰り返し、完全にフューリーに読まれていますが、フューリーも下がるばっかりでほとんどパンチを打ちません。
やっと最終回にパーカーのパンチが
これほどクリーンヒットのない試合は、初めてみましたね。
それでも、12ラウンドにようやくパーカーのパンチがヒットします。
ロープに詰めて、フューリーのカウンターに合わせるように右をオーバーハンド気味にヒット。
(フューリーのカウンターも当たっていますが、パーカーのパンチの方が威力があります)
同じようなパンチが3発ぐらいヒットしたと思います。しかし、フューリーはほぼ効いたそぶりを見せず、パーカーのパンチも見た目ほど威力はなさそうです。
結局、大きな山場もなく12ラウンドが終了しました。
驚いたのはフューリー側のコーナーです。まるで勝ったような喜びようです。
まあ、見ようによっては、フューリーが試合をコントロールしてたようにもとれますが、いくら何でもこんなボクシングで勝てるわけありません。
ちなみに私の採点は117-111でパーカー。
公式ジャッジは2-0(114-114、118-110,118-110)でパーカーの防衛成功です。
ヒューイはタイソンをさらに消極的にディフェンシブしたような、もう二度と見たくない、カスみたいなボクサーでした。
しかし、パーカーのパンチも湿っていましたね。パワーはあると思いますが、攻撃がワンパターンで、パンチにキレが感じられません。
アンソニー・ジョシュアやデオンテイ・ワイルダーに比べるとかなり見劣りましすね。