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マイク・リード(アメリカ)VSロバート・フランケル(アメリカ)
S・ライト級10回戦(2017年8月19日)
(出典:WOWOW)
マイク・リードは22戦全勝12KO、24歳。WBO10位。
こちらのホープは完成度も高く、スキル的には問題ないのですが、戦績から見てもわかるように、パンチ力が物足りません。
フランケルは53戦35勝7KO17敗1分け、37歳。USNBC米国S・ライト級と、まあよくわからないタイトルの元チャンピオンだったようです。
こちらは戦績からも一目瞭然の、いわゆるアンダードッグ(かませ犬)ですね。
試合の見どころは、リードが何ラウンドで倒すか、だけでしょう。
リードの独擅場で始まったが
サウスポーのリードが右ジャブを突いて前に出ます。そしてコンパクトな左ストレートをヒット。早くもフランケルは押され気味です。
(面白いようにリードの右ストレートがヒット)
2ラウンドにはフランケルのパンチを見切ったリードが、好き放題にパンチをヒットします。
早いな、これは。と思ったのですが、フランケルは意外としぶとく、アンダードッグの意地を見せます。
後半もリードが滅多打ち
後半になってもリードの攻撃は容赦なく、ほぼ滅多打ち状態です。
いつストップになってもおかしくない展開ですが、リードには決定的なパワーパンチがなく、フランケルも徹底して守りを固めます。
結局、同じような展開が最終回まで続き、やや疲れたリードの攻撃がだんだんと雑になり、最後まで倒すことが出来ずにゴング。
判定はジャッジ3人とも100-90のフルマークで、リードの判定勝ち。
リードは168㎝とS・ライト級としてはやや小柄で、それをスピーディな動きでカバーしていますが、右のパンチをもっと強く打ち抜くか、左フックのカウンターなどに磨きをかけないと、世界を狙うにはちょっと決定力がなさすぎますね。
シャクール・スティーブンソン(アメリカ)VSダビド・パス(アルゼンチン)
フェザー級6回戦(2017年8月19日)
(出典:WOWOW)
スティーブンソンは2戦全勝1KO、20歳。リオ・オリンピックの銀メダリストです。
前回の試合では、積極的に攻め快勝し、オリンピアンの能力の高さを見せつけましたが、さて今回はどうでしょうか。
パスは8戦4勝3敗1分け。アメリカで相手が見つからないので、アルゼンチンからわざわざ連れてきたのでしょうか。
距離感と反射神経は抜群
2ラウンドまでは相手の様子を見て、自分の距離をしっかりキープしていました。
相手が出てくれば素早くバックステップし、自分の距離でカウンターを狙います。
3ラウンドぐらいから、パスのパンチを完全に見切ったようで、少し距離を詰めパスのパンチはボディワークでかわすようになりました。
4ラウンドに左ストレートがヒットし、パスが体勢を崩しましたが、今日のスティーブンソンはあまり無理をしません。
(左ストレートがクリーンヒットし、パスが体勢を崩す)
この日のスティーブンソンはカウンターパンチャー
前回の試合では、積極的に自分から攻めて、KOを奪いましたが、この日は手数も少なく、あまり自分から仕掛けていきません。
タイミングよくパンチをヒットさせ、ダウンを奪いましたが、それほどダメージを与えた感じはありません。
(パンチはヒットしていますが、パスがバランスを崩してダウンした感じでした)
最終回に少し手数を増やし、前に出ますが、どうも今一つコンビネーションブローが決まらず、不完全燃焼で試合終了。
判定はジャッジ3者とも60-53のフルマークで、スティーブンソンが判定で勝利。
もう少し積極的でパワフルなボクシングを期待したいですね。この日はカウンター狙いで、自分からボクシングを組み立てられていませんでした。
パスのような相手でこんなボクシングは、ちょっといただけません。