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金子大樹VS東上剛司
59.5キロ契約(ライト級)10回戦
(出典:日テレG+)
金子は2連敗を喫し、日本6位までランクを下げていましたが、4連続KOで1位まで戻ってきました。
33戦25勝17KO5敗3分け、28歳。
東上は36歳。これが最後の試合になるかもしれません。
32戦13勝2KO14敗5分け、日本6位ですが、この5戦も1勝2敗2分けとパッとせず、とても日本ランカーの実力があるとは思えません。
唯一の自慢は14敗も喫しながら、KO負けが一度もないことです。
この試合は、Sフェザー級のリミット、58.97キロより約500g重い、59.5キロ契約で行われます。
力の差が歴然
初回から金子の左ジャブがことごとくヒットし、早くもペースを握ります。
右ストレートの距離もアジャストし、2ラウンドにはほぼ東上のパンチを見切った感じです。
ここからは金子のワンマンショー。後は倒すだけですが、さすがKO負けが一度もないという東上はしぶとく、金子のパンチをまともにもらてっも、効いたそぶりを見せません。
金子の絶妙の右アッパー
4ラウンドあたりから、金子が右のストレートを強めに打ってきました。
そして、絶妙の右アッパーがヒットします。
(この右アッパーは絶妙でした)
もう、どのパンチもヒットします。東上は金子の左ジャブに阻まれ、ほとんど何もできません。防戦一方です。一か八かの右ストレートのカウンターを狙いますが、これも金子に見切られます。
一方的な展開にレフリーがストップ
左ジャブで東上を完全にコントロールし、右ストレートは狙い打ち状態です。
さすがの東上も、6ラウンドの金子の攻撃に、かなりダメージが蓄積してきた感じで、7ラウンド中盤から金子が一気に攻め、ロープに詰めて連打したところで、レフリーが割って入りました。
(ロープに詰めて金子が連打すると東上はほぼグロッキー、最後は右アッパーでとどめ)
(レフリーが割って入り、東上はプロ入り初のTKO負け)
東上の実力を割り引いても、この日の金子のボクシングは全盛期に近い、完璧なボクシングでした。もっと左ボディを多用すれば、4~5ラウンドには倒せたと思います。
とにかく、動きはほぼ全盛期の金子に戻ってきました。ただ、日本チャンピオンだった頃は、もっとパワーがあったような気がしますね。
次はいよいよ尾川堅一ですね。日本タイトルを取り戻して、再度世界を狙うにはどうしても戦わなければならない相手です。
ジャブの差し合いで勝てば、先に距離をつかめるでしょうから、勝つチャンスは自分にあるでしょう。最近の尾川はKOを狙いすぎて、左ジャブが少なく、距離をつかむのもペースを握るのも遅いような気がします。
いずれにしても、スリリングで面白い試合が期待できそうです。