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3団体統一世界ヘビー級タイトルマッチ
ウラジミール・クリチコ(ウクライナ)VSタイソン・フューリー(イギリス)
(出典:WOWOW)
クリチコが198㎝、フューリーは206㎝の巨漢対決は魅力的です。
注目の一線でしたが…。
フューリーは本当にでかいですね。手足が長く、しかも結構スピードがありました。
(出典:WOWOW)
珍しく距離で負けるクリチコが、前に出てプレッシャーをかけ、フューリーがアウトボクシングからカウンターを狙います。
確かにクリチコのプレッシャーはかなり迫力がありましたが、それだけでした。
本来小心者のクリチコは、カウンターが怖くて、思い切って飛び込んでパンチを当てることができません。
変則スタイルのフューリーも速いジャブを打つものの、距離がつかめず届きません。
接近するとお互いにクリンチ。離れたらパンチが届かない。カウンターも空回り。
中盤で早くも巨漢対決の試合前の期待が見事に裏切られました。
フューリーはサウスポーにスイッチしたりして、やりにくいボクサーではありますが、それだけですね。つならない選手です。
一方のチキンハートのクリチコはフューリーのフェイントに過剰反応して、手が出ず、ただ前に出てプレッシャーをかけるだけで、パンチを出しても全く当たりません。
中盤からペースを握って距離もつかんだ感じのフューリーも、結局パンチが当たらず、リングジェネラルシップ(主導権支配)だけでポイントを拾い、あとはクリンチに終始していました
。
それにしてもフューリーはマナーが悪いですね。時折ロープをつかんだり、無意味におどけたり、「そんな余裕があるのならパンチを当てろ!」と言いたいです。
ようやくボクシングらしくなったのは9ラウンドからでした。
11ラウンドのフューリーの右フックは効果がありました。
(出典:WOWOW)
そして12ラウンドになって、やっとクリチコらしいパンチがヒットしたものの、時間切れ。
私は1ポイント差でフューリーでしたが、公式ジャッジは、115ー112、115-112、116-111の3-0でフューリーがタイトルを奪取しました。
この二人の再戦はいりませんね。退屈な試合をもう一度見たいとは思いません。
もう、クリチコは引退したらどうですか。もしくは、ディオンテイ・ワイルダーと対戦した方がまだましだと思います。
フューリーも魅力のない巨人ですね。アンソニー・ジョシュアにぼこぼこにされたらいいと思います。
WBCシルバー・ヘビー級タイトルマッチ
アレクサンドル・ポペトキン(ロシア)VSマリウシュ・ワフ(ポーランド)
(出典:WOWOW)
2人とも唯一の1敗はクリチコに判定負けしたものです。二人にとってはクリチコは大きな壁のようです。
もっと僅差の試合展開を予想していましたが、それは序盤だけで、中盤からは完全なポペトキンのペースになりました。
ワフはフューリー並みの巨漢でしたが、188㎝のポペトキンが、スピードもテクニックもパワーもすべて一枚も二枚も上でした。
6ラウンドのポペトキンの右フックはかなりダメージがあったようです。
そこからはポペトキンの左右連打がヒットしだし、特に9ラウンドに左フック3連打は見事でした。
10ー11ラウンドはポペトキンの一方的な展開が続き、最終回はポペトキンが倒しに来ました。
そして、ポペトキンパンチでカットしたワにドクターのチェックが入り、レフリーがストップしました。
(出典:WOWOW)
たしかこのレフリー、ジェイ・ネイディさんだと思いますが、この人でかいですね。
2メートルを超す巨漢のワフとそん色なかったですから。(余談でした。)
ポペトキンはスキのない堅実なボクシングをします。36歳ですが、まだまだ衰えは見えません。ディオンテイ・ワイルダーにとっては手ごわい相手になりそうです。