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215.こんなに調子のいい下田は何年振り?
フェザー級10回戦(2015年10月3日)
下田昭文VSジュリー・ナルド(フィリピン)
(出典:日テレG+)
これがあの下田ですか?
今日の下田はホントにびっくりするぐらいスピードがあって、抜群の足の運びは,、まさに世界レベルの一級品でした。
2011年に李列理に勝って世界タイトルを取って以来、とにかく褒めるような試合は全くありませんでした。4年間、約10試合ぶりの素晴らしい動きでした。
スピード感のあるオープニング
速いのは下田だけでなく、相手のナルド(28戦21勝11KO7敗)も24歳の若さで、スピードのある怖いパンチを振ってきます。しかし何度も言いますが、この日の下田は違います。とにかく反応がいい。
2回のダウンは下田の左ストレートがナルドの首のあたりに当たり、バランスを崩した感じのダウンで、ダメージはまだほとんどないようでした。
しかし、飯田さんは「下田はもう左のタイミングをつかんでいます」。
けなすところが見当たらない
3回にはもう相手のパンチを見切っており、かなりパンチが交差するシーンでも上体と抜群の足の運びで完全にかわしきり、しっかり自分のパンチをヒットさせていました。
下田のパンチでナルドは右目上をカットし、ますます下田の思い通りの展開になっていきます。
「こんな動きを相手にされたらいやでしょうね」と飯田さんが言うぐらい、スピードと足の運びで相手を圧倒していました。
残念なのは、4回にかなり激しいバッティングで、ナルドがダウンしたことです。
アクシデントとはいえ、ナルドはかなりのダメージを負ったようですし、すこし戦意を喪失したような感じがしました。
あとは倒すだけ
4回に、偶然のバッティングがあったものの、それまでは、この日の下田は、顔が前に出ないので、相手のヘッドバットをもらうことがなく、めずらしく顔に傷の試合展開をしていました。
下田は試合前に「倒すか、全ラウンドすべて取る」と言っていた通り、5回にはもういつ倒すか、という状態になりました。
ナルドはサウスポーが苦手なのか、下田の左ストレートが見えいていないようで、いいタイミングで何度も被弾します。
そして一方的になった2分55秒にレフリーがストップしました。
(出典:日テレG+)
さて下田はこれが本来の姿なのでしょうか。今までの4年間は何だったのでしょうか。
不思議です。今なら「世界」を目指すのも許せますが、さて?
とりあえず、日本チャンピオンの細野悟に挑戦してほしいですね。東洋太平洋の竹中良でもいいですよ。そしてその勢いで、もう一度最後のチャンスの世界をつかみましょう。今日の動きなら可能性はあります。