目次
※本編は後編ですので、よければこちらから浪速ジョー辰吉丈一郎・前編へ
◆不本意な対戦
ビクトル・ラバナレスなんて、しょーもない選手です。本来なら辰吉さんの相手には力不足、1ラウンドKO勝ちでも不思議はないぐらいのボクサーです。
こんなんに負けること自体がもう全盛期ではない、という証明でしょう。
薬師寺保栄さんとの王座統一戦も、辰吉さんがせめて本調子なら楽勝だったはずです。でも、1ラウンドに左手を骨折してましたから、勝てるわけがありません。ぶざまな最低の試合だったと思います。
このあと、ダニエル・サラゴサに連敗した頃はもう、無残で見ていられませんでした。サラゴサもさえない選手だったと思いますけどね。実は、このときだけ今のスーパーバンタムに階級を上げて挑戦しました。
◆まさかの王座返り咲き
バンタム級に戻り、シリモンコン・ナコントンパークビューに挑戦したときは、さすがにもう誰も勝つとは思っていなかったじゃないでしょうか。シリモンコンは一級品でしたかね。
(今も現役の世界ランカーです)
ここで、まさかの逆転の左ボディーブロー、彼の最高のパンチが炸裂し、まさかまさかの王座返り咲きですわ。もう感動しましたね~。
元来、辰吉さんはボクサーになるために生まれてきたような天才ですが、欠点が一つだけありました。打たれ弱いのです。これも、本来なら、間一髪でかわすことができたら、そんなに露呈することはなかったはずなんです。それができなくなってはもう、脆さだけが全面に出てきてしまいます。
(網膜剥離の影響でしょうね)
しかもそんな調子で、全盛期のウィラポンに当たってしまったら、これはもうしょうがないですね。(1998年4月)完全な力負けです。
ウィラポン・ナコンルアンプロモーションは、長谷川穂積さんが敵を討つ(2006年3月)まで、14度も防衛し長期政権を築きました。
(西岡さんも倒せませんでしたが、長谷川が敵討ちをしてくれました)
目頭が熱くなってしまいます
先日、辰吉の現役最後の試合をYouTubeで見ましたが、辛かったですね。
タイで行われた試合です。もう1ラウンドから酔っ払い運転でした。まさにパンチドランカー状態です。もう初回から、ラウンド終了後はふらふらで、自分のコーナーがわからないんです。日本なら3ラウンド以内にストップされていたでしょうね。実際には酔っ払いボクシングはなんと、7ラウンドまで続きました。もちろんTKO負けです。
リングを降りて控え室へ戻る途中で、日本から応援にきた数名のファンが
「辰吉~!いつまでも応援してるからな!」
と声をかけるシーンは、目頭が熱くなってしましました。
お願い!もう試合しないでください。
浪速のジョー続編 ↓
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ちなみにダウンタウンと仲良しです。