ローランド・ロメロが早すぎるストップで幸運をつかむ VSイスマエル・バロッソ(WBA世界S・ライト級王座決定戦)

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目次

(出典:WOWOW)

イスマエル・バロッソ(ベネズエラ)VSローランド・ロメロ(アメリカ)

WBA世界S・ライト級王座決定戦(2023年5月13日)

両選手のプロフィール

イスマエル・バロッソ(ベネズエラ)WBA1位

29戦24勝22KO3敗2分け、40歳 サウスポー

身長 174センチ  リーチ 175センチ

デビューはなんと2005年8月です。キャリア15年の40歳。2015年にケビン・ミッチェルに5RKO勝ちして、WBA暫定世界ライト級タイトルを獲得しました。しかし、翌年にアンソニー・クロラにKO負けして王座陥落。現在4連勝中です。KO率76%と誇りますが、3敗中2敗がKO負けです。

ローランド・ロメロ(アメリカ)WBA世界S・ライト級5位

15戦14勝12KO、27歳 オーソドックス

身長 170cm  リーチ 168cm

2020年8月、ジャクソン・マルチネスに判定勝ちして、WBA暫定世界ライト級タイトルを獲得しました。その後防衛戦を2度行ってますが、いずれも相手が体重オーバーで、最初の試合は相手が変更になり、ノンタイトル戦。2度目は最近よくある変則条件でTKO勝ちして初防衛に成功しました。

2試合、ロメロの動画をYouTubeで見ました。2021年1月にエイブリー・スパロウとのノンタイトル戦と、2021年7月の初防衛戦でアンソニー・イギットと対戦した試合です。イギットの試合では、サウスポーを全く苦にすることなく、左右のパンチで倒しまくり、7RTKO勝ちしました。快勝ですね。いただけないのは、その前のスパロウ戦です。開始早々ダウンを奪ったまではよかったのですが、その後は集中力を欠いた雑なボクシングが続き、結局相手の足の故障によりTKO勝ちで終了しました。攻撃が単調でスピードもそれほど感じらませんでした。

そして2022年5月、正規王者のジャーボンテイ・デービスと激突し、6RTKO負けでタイトル獲得に失敗しました。

試合展開

KO率「76%」対「80%」の戦いです。これは間違いなくKO必至の一戦になりそうです。

3ラウンドにロメロがダウン!

お互い距離の測り合いです。ロメロはリーチの長いサウスポーが相手なので少し慎重ですね。バロッソが前に出て、ロメロが下がりながら様子を見ています。バロッソの左の強打を警戒しているのでしょうか。

3ラウンドあたりからロメロの右の距離が合ってきた感じです。しかし、ロメロは手数が少ないですね。2分過ぎにパロッソがロメロをロープに詰めてパンチを打ちこみます。3ラウンド終盤、バロッソの左がロメロの顔面をとらえ、ロメロがダウンを喫しました。立ってきたロメロは、それほどダメージはなさそうで、この回は逃げ切りました。

中盤もペースがつかめないロメロ

ダウンで目が覚めたのか、4ラウンドからようやくロメロが前に出ました。しかし懐の深いバロッソに、なかなか有効打を当てることができません。バロッソは左のカウンターを狙っています。そして5ラウンドはまたバロッソが前に出ます。バロッソの左が飛んできます。6ラウンドもロメロのは手数は増えませんね。逆にバロッソの左をもらってしまいました。しかし、ロメロもうまくパンチを殺して、それほどダメージはなさそうです。ロメロのバックステップが速いので、バロッソも追い打ちをかけることができないようです。

後半もロメロの反撃は中途半端

7ラウンドもバロッソが先に手を出します。しかし、ロメロもバロッソの動きが読めてきたのか、少しずつパンチが当たりだしました。しかし、まだロメロは攻めあぐねていますね。8ラウンドはロメロが下がりながら右を狙っています。ロメロはこれほどフットワークを使うボクサーだったでしょうか。

ちょっとストップが早いよ

9ラウンド、ロメロがついに勝負に出ました。バロッソの左に合わせてロメロも右を放ちます。そして、左右のフックでバロッソがダウンしました。ちょっと投げ倒したような強引なダウンでしたね。バロッソがゆっくり立ち上がりました。予想以上にダメージがありそうですね。しかし、ここからロメロはなかなか攻め切れません。残り30秒、ロメロが強引にコーナーに詰めてパンチを振り回しますが、ほとんど的確にヒットしてません。しかし、ここでレフリーが割って入りました。

勝ったロメロ自身が試合後に、「ストップが早かった」と言ってました。バロッソはまだロメロのパンチに反応していましたし、致命的なパンチももらっていません。

デービス戦ではわかりませんでしたが、ロメロはどうやらサウスポーがかなり苦手のようですね。

とりあえずロメロが9RTKO勝利で、WBA世界S・ライト級のタイトルを獲得しました。しかし、前途は多難ですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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