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やや作られた感のあるスーパースター候補のザンダー・ザヤスが、ついに真価を問われる時がやってきましたね。
WBO世界S・ウェルター級王座決定戦(2025年7月27日)
ザンダー・ザヤス(プエルトリコ)VSホルヘ・ガルシア・ぺレス(メキシコ)
両選手のプロフィール
ザンダー・ザヤス(プエルトリコ)WBO1位
21戦全勝13KO、22歳 オーソドックス
身長 178cm リーチ 188cm
トップランク社が16歳の時に青田買いしたプエルトリコの天才ボクサーです。「わしボク」が今、注目しているスター候補の一人です。2022年8月にエリアス・エスパダスにTKO勝ちして、NABO北米S・ウェルター級タイトルを獲得しました。初防衛戦はしぶといアレクシス・サラサールを倒しきれずに判定勝利に終わり、2023年6月のロナルド・クルス戦も倒しきれず、ややパワー不足が将来の不安材料になってきています。9月に戦ったバエンズエラにもTKO勝ちでしたが、倒しきれませんでしたが、さらに2025年2月に世界ランカーのスワラ・スポーマーにも9R、 倒しきれずレフリーストップ勝ちでした。
ホルヘ・ガルシア・ぺレス(メキシコ)WBO2位
37戦34勝26KO3敗、28歳 オーソドックス
身長 183cm
世界挑戦経験者のカルロス・オカンポ(メキシコ)、元世界ランカーのエトウンディ・ウィリアムス(コートジボワール/ブラジル)らに敗れましたが、この2年は8連勝(5KO)と好調を維持しています。特に世界ランカー対決となった2025年4月のチャールズ・コンウェル(アメリカ)戦では接戦を勝ち抜いています。
展開予想
ぺレスについてはほとんど情報がありません。KO率から適当に判断するとパンチ力はありそうですが、いつも解説の浜田さん言っているように、これは相手によりますよね。一方のザヤスは残念ながらパンチ力はないといっていいでしょう。まあ、何となくザヤスがスピードとテクニックで判定勝ちかな、と思います。いつものように上手く相手を選んだのかな?
試合展開
ザヤスのディフェンスはピカ1ですね。
序盤からスリリングな打ち合いが展開されましたが、強烈なガルシアの左右フックを見事なボディワークでかわし、ザヤスがパンチをヒットし、ガルシアの追撃を見事なデフェンスで紙一重ですり抜けるザヤスは、ディフェンスポイントを与えてもいいぐらいでした。
4ラウンドからガルシアの攻勢がスローダウンし、ザヤスがペースを握って、上下にパンチをヒットします。
5ラウンドからガルシアの反撃をボディワークでかわし、ザヤスがペースを握り、ボディブローを中心にガルシアのスタミナを削っていきます。
試合後半は完全にザヤスが主導権を支配し、ガルシアは動きもスピードもペースダウンしていきます。
試合終盤は、勝利を意識したザヤスが安全運転に切り替えガルシアの追撃を完封し、12ラウンドを終了しました。しかし、ガルシアの強打は最後まで脅威でした。
判定は3-0(116-112,118ー110、120ー108)の大差でWBOのタイトルを獲得しました。