目次
WBOインターナショナルS・ウェルター級王座決定戦(2025年4月6日)
ティム・チュー(オーストラリア)VSジョーイ・スペンサー(アメリカ)
両選手のプロフィール
ティム・チュー(オーストラリア)WBO3位・IBF8位・WBC6位
26戦24勝17KO2敗、30歳 オーソドックス
身長 174センチ リーチ 183センチ
父親は元世界S・ライト級王者のコンスタンチン・チューです。
2020年8月にジェフ・ホーンに8RTKO勝ち、2021年には、デニス・ホーガンと対戦し5RTKO勝ちと、まさに破竹の勢いでKOを量産していましたが、その後の2戦(2021年11月の井上岳志戦、2022年3月のテレル・ガウシャ戦)は判定まで粘られていました。しかし、2023年3月にトニー・ハリソンとWBO暫定世界S・ウェルター級王座決定戦を行い、9ラウンドTKO勝ちで、親子2代の世界王座を獲得しました。ところが、3度目の防衛戦でセバスチャン・フンドラと対戦し、目をカットして流血試合の末、判定で防衛失敗。この試合は途中でストップするべきでしたね。さらに2024年10月、IBF王者のバカラン・ムルタダリエフに挑戦し、4度のダウンを奪われる完敗を喫しました。
ジョーイ・スペンサー(アメリカ)
20戦19勝11KO1敗、25歳 オーソドックス
身長 178センチ リーチ 178センチ
アマチュアで100戦90勝10敗と素晴らしい戦績を残しプロデビュー。16連勝で世界ランカーのヘスス・ラモスに初黒星を喫しました。その後は3連勝中です。
試合展開
オーストラリアでのチューの人気は相変わらず凄いですね。
慎重な立ち上がりのチュー
お互いフェイントの掛け合いで始まりました。チューがガードを上げてじわじわと前に出ます。チューは非常に慎重なスタートを切りました。
2ラウンドは、間合いを掴んだ感じのチューが、左を突いて前に出ます。かなりプレッシャーが強くなってきましたね。ただスペンサーの動きが速いので、なかなか捕まえることが出来ないようです。
チューのエンジンがかかる
今日のチューのガードはかなり固いですね。相変わらずチューは左を突いてプレッシャーを強めます。そして、ラウンド中盤、チューの連打がスペンサーをとらえます。ラウンド終盤にはチューのワンツーがヒット。4ラウンドはチューが相当プレッシャーをかけて間合いを詰めます。そして、チューのコンパクトなコンビネーションがさく裂します。チューがスペンサーのガードの隙間に的確にパンチをヒット。チューのコンパクトでスピードのあるパンチがスペンサーを圧倒します。
ラウンド終盤、ロープに詰まってパワフルな連打を浴びるスペンサーのセコンドから、タオルが投入されました。
4ラウンドTKO勝利で、チューが2連敗から脱出しましたね。瀬戸際で何とか世界戦線に残りました。解説の西岡利晃さんは「非常に良くなっていました」とコメントしました。「わしボク」もチューは上手くなったと思いましたね。