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ヒルベルト・ラミレス(メキシコ)VSジェシー・ハート(アメリカ)
WBO世界S・ミドル級タイトルマッチ(2017年9月22日)
(出典:WOWOW)
ラミレスは35戦全勝24KO、26歳のサウスポーです。
これが2度目の防衛戦ですが、楽勝が続いたラミレスとっては、真価を問われる一戦となりそうです。
ハートは22戦全勝18KO、28歳。WBO1位のトップコンテンダーです。
こちらも全勝。ラミレスは189㎝の長身ですが、ハートも190㎝あります。
長身、全勝対決です。
ハートがまさかのダウン
ラミレスはいつものように前に出てプレッシャーをかけます。
ハートは下がりながら、ラミレスの攻撃を捌き、右アッパーをカウンターでヒットしました。
パンチのスピードは、ハートの方が上ですね。
ラミレスはいつよりエンジンのかかりが遅いですね。
ところが、2ラウンドにラミレスが右フックを放ち、ハートがダッキングしたところへ、ラミレスの左アッパーがヒットしました。
(この左アッパーが見た目以上に効いたようです)
体勢を崩し、スリップダウンのような感じでハートが倒れましたが、どうやらこのアッパーが効いたようです。スリップではありません。
辛うじて立ってきたハートですが、足の動きがおかしいですね。バタついています。
かなりダメージがあるようです。
ラミレスが連打で攻め立てますが、ちょっと攻撃が雑で、結局、この回はハートに逃げ切られました。
ローブローの中断でハートが蘇る
3ラウンドに入っても、ハートの動きは悪く、ラミレスの連打にさらされます。
しかし、この時、ラミレスがとんでもないローブローを放ち、試合が中断されます。
この中断でハートの足の動き、パンチのスピードがかなり戻ってきました。
しかし、ラミレスのプレッシャーは4ラウンドになってさらに強くなり、手数もクリーンヒットも増えてきました。
そして、ラミレスのボディブローで、明らかにハートがペースダウンしました。
中盤は完全にラミレスのペース
プレッシャーを強めて、連打を浴びせるラミレスに対して、完全に押され気味のハートは、時折、右のカウンターをヒットさせますが、ペースは完全にラミレスが握っています。
ハートのパンチは単発で、手数ではラミレスが圧倒。ハートにとってはかなり苦しい展開です。
このまま、ラミレスがいつものように押し切り、大差判定。ひょっとしたら、ボディブローがかなり効いているようですので、KOチャンスもあるのでは、と思いました。
終盤はハートが盛り返しラミレスがピンチに
9ラウンドあたりから、ハートが前に出てボクシングをするようになりました。
セコンドから、はっぱをかけられたのでしょうね。
プレスの強いラミレスに後半は反撃を許しましたが、10ラウンドに入ると、打ち疲れか、ラミレスが少し失速します。
手数が減ったところへ、ハートの右アッパーがヒットし、ラミレスの動きが完全に止まるシーンもあり、明らかにペースがハートに移った感じです。
(終盤はハートの右アッパーが何度もラミレスの顎をとらえます)
そして、今まで打たなかったハートの左アッパーがラミレスの顎をとらえると、今度はラミレスがピンチに陥ります。
最終回もハートの攻勢が続き、ラミレスの動きにはダメージが明らかに見られます。
終盤、ハートが強引にラミレスをロープに詰めて、連打を放ちますが、そこへラミレスのカウンターがヒットし、今度はハートがピンチに。
しかし、そこで、試合終了のゴングが鳴りました。
いや~大激戦でしたね。あっさりハートがダウンした時は、すぐに終わるのかなと思いましたが、さすが全勝のトップコンテンダーですね。ハートもそう簡単には負けません。
ジャッジは3-0(115-112、115-112、114-113)で、ラミレスが2度目の防衛に成功しました。
ハートにとっては2ラウンドのダウンが痛かったですね。
この二人、再戦したらわからないですよ。