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タイソン・フューリー(イギリス)VSオット・ワリン(スウェーデン)
ヘビー級12回戦(2019年9月14日)
フューリーは、29戦28勝20KO1分け、31歳。WBC・WBO2位。
身長206㎝の巨漢ながら、パンチにスピードがあり、ボディワークも巧みで、相手のパンチを見事に外します。しかも打たれ強い。安定感では、ヘビー級NO.1だと思います。
ワリンは、21戦20勝13KO1NC,28歳のサウスポー。WBA4位。
こちらも、身長197㎝の大型選手です。無敗のホープですが、実力は未知数です。「お手並み拝見」といきますか~
試合経過)
リング上で対峙すると、やっぱりフューリーは大きいですね。
3ラウンドにフューリーが右目をカット
サイスポーのワリンがジャブを突いて前に出ますが、なかなか距離を詰めることが出来ません。2ラウンドは、フューリーもサウスポーにスイッチしました。いつものように頻繁にスイッチしますね。ワリンが距離を詰めると、フューリーのカウンターが飛んできます。ロープに詰まると、巧みなボディワークでワリンのパンチを封じこみます。
しかし、3ラウンドにワットの左フックで、フューリーが右目をカットします。
あわや流血でストップのピンチ
ワットは、フューリーの右目を狙ってパンチを打ちこみます。余裕のあったフューリーも前に出て反撃に転じます。しかし、右目の出血はひどくなってきましたね。ワリンの手数も増えてきました。
6ラウンドは、ワリンが強引に前に出てパンチを放ちます。フューリーは右目の出血をかなり気にしています。そして、ここでドクターチェックです。なんとか試合は再開されましたが、フューリーのピンチは続きます。
後半、フューリーが反撃開始
フューリーが前に出て、なりふり構わずパンチを打ちこみます。出血によるストップされる前に倒さなければなりません。しかし、前に出るフューリーのパンチはいつもほど的確にヒットしていませんね。右目のカットのせいでしょう。
それでも、8ラウンドあたりからフューリーのパンチが、ワットの顎をとらえるようになってきます。一方で、出血もさらにひどくなってきています。
終盤はフューリーの一方的な展開に
9ラウンドはさらに力を込めてパンチを放ち、ワリンの返すパンチにパワーがなくなってきました。10ラウンドは、明らかに倒しに行きましたね。こんなファイタースタイルのフューリーは初めて見ました。ワリンは防戦一方に追いやられます。
フューリーは巨漢の割にスタミナがありますね。ワリンのパンチに威力がなくなり、フューリーの連打にさらされ、ほぼ一方的な展開になってきました。フューリーのパンチにもう少し威力があれば、倒していたでしょうね。
しかし、最終ラウンドは、ワリンのパンチが再三フューリーをとらえ、今度はフューリーがピンチに落ちります。フューリーの右目はもうほとんど見えていないでしょうね。ワリンの反撃もここまで。
3-0(116-112、117-111、118-110)でフューリーがピンチを乗り切り、判定勝利をおさめました。
フューリーは、3ラウンド、コーナーに詰まった時に、ちょっと油断しましたね。ダメージはなかったようですが、この時のカットが、最後までフューリーを苦しめました。