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ユリオルキス・ガンボア(キューバ)VSローマン・マルチネス(プエルトリコ)

ライト級10回戦(2019年7月27日)
ガンボアは、31戦29勝17KO2敗、37歳。WBOライと級4位。
2014年、テレンス・クロフォードにTKO負けして、その後も棄権負けするなど、もう終わったかと思いましたが、2017年にジェイソン・ソーサに勝って復活の兆しを見せています。
マルチネスは、36戦30勝18KO3敗3分け、36歳。WBOスーパーフェザー級14位。
2016年、ワシル・ロマチェンコに痛烈なKO負けを喫し、その後しばらくブランクを作りましたが、今年の3月にTKO勝ちで再起しています。
試合経過)

37歳と36歳、そして元世界チャンピオン同士、まさに生き残りを賭けた試合と言えるでしょうね。
1R)慎重なガンボア
ガンボアが、左ジャブを突いて、前に出ます。マルチネスは下がりながら様子見といった感じです。残り1分のところで、ガンボアが左右のフックを放ち、積極的に打って出ます。マルチネスはやや押され気味です。しかし、ガンボアもこの回はいつもより慎重です。(西岡さん:談)
2R)ガードを固めて倒しに行くガンボア
ガンボアが前に出てプレッシャーをかけ、マルチネスは長い左ジャブで距離をとります。そして、開始13秒、ガンボアが飛び込んで放ったスイング気味の左フックが、マルチネスの顎を打ち抜き、マルチネスが痛烈なダウンを喫します。

ロマチェンコに倒されたシーンが浮かんできましたね。

立てないかと思いましたが、カウント8で試合が再開。ガンボアが仕留めに行きます。マルチネスも必死で応戦しますが、やや足元が定まらない感じです。しかし、ガンボアはここでも意外に慎重ですね。一気に攻めこみません。攻め込むとどうしてもガードが甘くなるガンボアは、マルチネスのカウンターを警戒しているのでしょう。
しかし、ラウンド中盤、マルチネスをロープに詰めると、左のダブルからコンパクトな右ストレートを叩き込み、マルチネスは2度目のダウンを喫します。

これはもう立てないでしょう。レフリーがカウントアウトしました。しかし、ガンボアの最後の3連打はスピードがありましたね。

ガンボアが2RKOの快勝で、生き残りました。
ハイレベルなライト級戦線
この試合で、ガンボアはWBA2位に上昇。1位はジャーボンテイ・デービスです。ライト級戦線が俄然、面白くなってきましたよ。
ワシル・ロマチェンコを頂点として、強豪が目白押しです。IBFは、リチャード・コミ―にテオフィモ・ロペスが挑戦します。その勝者がロマチェンコと対決する予定です。
WBC暫定王者のデビン・ヘイニーは、まだ20歳です。将来性では、テオフィモ・ロペスより上かもしれません。
それ以外にも、フィリピンのホープ、ロメロ・デュノ、日本で再起したホルヘ・リナレス、アメリカのスーパーホープ、ライアン・ガルシアなどホントにレベルの高い階級ですね。