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WBSSバンタム級決勝(2019年11月7日)IN(埼玉スーパーアリーナ)
井上尚弥(大橋)VSノニト・ドネア(フィリピン)
ある程度予想はされていましたが、ボクシングファンにとっては願ってもない日本開催となりましたね。ちなみに、一番高い席は何と10万円だそうです。
まずはデータ比較から
戦績
井上は、18戦全勝16KO、26歳。
現在、8連続KO勝ち。プロでのダウン経験はありません。
ドネアは、45戦40勝26KO5敗、36歳。
5敗のうち、KO負けは1度だけです。(2014年10月、ニコラス・ウォータースに6RKO負け)
戦績では文句なく井上に軍配が上がりますね。ドネアは、WBSSに参加する前の5試合の戦績は、3勝1KO2敗。バンタム級の実績(2010年~2011年)は、3戦全勝2KO。この時、オマール・ナルバエスとも対戦し、判定勝ちでWBC・WBOバンタム級タイトルを防衛しています。
井上は、2014年12月にそのナルバエスと対戦し、2RKO勝ちでWBOスーパーフライ級のタイトルを獲得しています。
体格
井上 ドネア
身長 165㎝ 168㎝
リーチ 171㎝ 173㎝
体格は、ほぼ同じと言っていいですね。ロドリゲスがドネアと同じ168㎝でしたから、体格負けすることはないでしょう。むしろ、フィジカル面では井上の方がパワーがあるように思います。おそらく、井上が前に出てプレッシャーをかけ、ドネアが下がりながら、左フックを狙う展開になるでしょう。
WBSSの実績
井上
一回戦 ファン・カルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)1R1分10秒KO勝ち
準決勝 エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ) 2R1分19秒TKO勝ち
ドネア
一回戦 ライアン・バーネット(イギリス) 4R終了 TKO勝ち
準決勝 ステフォン・ヤング(アメリカ) 6R2分37秒KO勝ち
ドネアには、ツキがありますね。久しぶりのバンタム級での試合でしたが、バーネットが自分でパンチを放って、勝手に腰を押さえてダウンしています。諸説あるようですが、「腰椎すべり症」で右わき腹の激痛に耐えかねてマットに膝をついたようです。ほぼドネアの不戦勝と言えなくもありません。
準決勝も本来なら、ゾラニ・テテ(南アフリカ)と対戦する予定でしたが、テテの負傷により、リザーブ選手のヤングと対戦。格の違いを見せ、得意の左フックでKOしています。テテが相手なら負けていたかもしれません。
一方の井上は、強豪を相手に順当に決勝まで駒を進めています。いずれも、まさに圧巻の勝利でしたね。
そして根拠に乏しい戦力比較
パンチ力
井上は左右のパンチ、どちらも一級品の破壊力を持っています。ガードの上から日としても、ダウンを奪えるパワーがあります。ドネアの左フックだけ気を付ければ、大丈夫でしょう。
スピード
パンチ、フットワークの速さでは、井上に軍配が上がりますね。ただ、ドネアの全く力みのない左フックは、結構スピードがあります。
テクニック
いかに自分の距離を先につかむか、が、勝負の分かれ目になるでしょう。井上にはその「距離感」では天性の才能がありますね。もちろん、キャリア45戦のドネアの百戦錬磨のテクニックも決して侮れません。
スタミナ+打たれ強さ
井上は、早い回で相手を倒していますが、長丁場のスタミナでも問題はないと思います。問題は打たれ強さですが、なにせ打たれていませんからね。集中力を欠いたときに、不用意にドネアの左フックをもらったら、ひょっとしたら倒れるかもしれませんね。しかし、井上のパンチがヒットしたら、ドネアは間違いなくマットに這いつくばるはずです。
アグレッシブ+パワー
間違いなく早い回から、井上が積極的に仕掛けていくと思います。ドネアは下がりながら、左フックを狙うでしょうが、井上のパワーに押されて、恐らくそのチャンスが来る前に倒されてしまうでしょうね。アグレッシブとパワーでは、圧倒的に井上が優っています。
気になるのは、テレビ放映ですね。フジテレビ、WOWOW、まさかDAZNはないでしょうね。時間帯も気なりますね。