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ディエゴ・デラホーヤ(メキシコ)VSロニー・リオス(アメリカ)
WBA世界フェザー級ゴールド王座決定戦&NABF北米S・バンタム級タイトルマッチ(2019年7月13日)
不思議なタイトルマッチですね。長いことボクシングを見てきましたが、違う階級のタイトルが同時にかかった試合は記憶がありません。あきれてコメントしようがありませんね。
デラホーヤは、22戦21勝10KO1NC、24歳。WBCフェザー級9位、WBAスーパーバンタム級3位。
オスカー・デラホーヤの従弟です。いわゆる七光り的な人気もあって、2017年には世界のトップ戦線まで上り詰めていましたが、2018年はわずか1試合しかしていません。「わしボク」もデラホーヤの試合を見るのは久しぶりです。2017年12月の試合で体重超過を犯してから、怪しくなってきた感じですね。
リオスは、33戦30勝14KO3敗、29歳。WBAスーパーバンタム級8位。
最近5試合は、勝ったり負けたりで、やや下降線をたどっている感じです。リオスにとっては世界戦線に再浮上する最後のチャンスかもしれませんね。
試合経過)
1R)
デラホーヤが左ジャブを突いて前に出ますが、手数は少なく、両選手とも様子見という感じです。しかし、終盤になって徐々にリオスの手数が増えてきました。
2R)
ようやくお互いの手数が増え、距離も近くなります。かなり危険なタイミングでパンチが交錯しますが、デラホーヤのディフェンスが以前に比べると雑な感じがします。中盤にリオスの左がヒットしますが、単発で終わってしまいます。パンチの回転の速さではデラホーヤですが、パンチそのものはリオスの方が速いように見えますね。
3R)
デラホーヤが左ジャブからワンツーを放ちます。手数ではやはりデラホーヤが優っていますね。リオスも結構いいパンチを打ちますが、単発に終わってしまいます。デラホーヤがリズムよくコンビネーションを放ちます。
4R)
リオスがボディブローで攻めます。パンチのパワーはリオスの方がありそうです。デラホーヤも手数で応戦しますが、ややパンチが軽い感じです。終盤はお互いまた、手が止まります。
5R)
相変わらず手数ではデラホーヤが上回ります。リオスはボディ狙いですね。これは後半、効いてくるかもしれません。ラウンド終盤、お互いのパンチが交錯し、リオスの左フックがカウンターでヒット。これはちょっと効いた感じです。
6R)
リオスのパンチが的確にヒットし、攻勢をかけます。特に左右のボディブロが効果的ですね。デラホーヤも応戦しますが、リオスがボディから右アッパーを上に返すと、デラホーヤはあっけなく膝をついてダウン。立ってきましたが、思った以上にダメージが深く、レフリーがカウント途中で、試合をストップしました。
レフリーがストップした場合でも、カリフォルニアルールではTKOではなく、リオスのKO勝ちとなります。
これはアップセット(番狂わせ)でしょうね。デラホーヤの判定勝ちというのが、大方の予想でしたからね。それにしても、デラホーヤは脆かったですね。
この日のメインに登場した、レイ・バルガス(VS亀田)にも善戦した実績のあるリオスですから、世界戦線に再浮上してくるでしょうね。