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初防衛戦で、ワルリト・パレナスを秒殺
5月10日に行われた、OPBF東洋太平洋バンタム級タイトルマッチで、井上尚弥の世界タイトルに挑戦したことのあるワルリト・パレナスを、わずか35秒でKOし、初防衛に成功してます。
栗原が左ジャブを丹念に突き、時折放つ右ストレートはスピードはないですが、いかにも重そうな感じがします。そして、クロス気味に放った栗原の右オーバーハンドが、パレナスのテンプルをとらえ、パレナスがダウンします。この間、わずか25秒。なんとか立ち上がろうともがくパレナスですが、ファイティングポーズをとることが出来ず、レフリーはテンカウントを数えました。
戦績はKO率以外は平凡そのもの
19戦14勝12KO5敗、26歳。ちなにみ、デビューから7戦目までの戦績は、3勝3KO4敗(2KO)という悲惨なものです。
「わしボク」が初めて栗原の試合を見たのは、アマチュアエリートの田中一樹に3RTKO勝ちした試合です。「パンチ力あるな~」が第一印象です。戦績は平凡ですが、KO率がすごい!
もう一試合は、その後、6連勝で迎えた勅使河原弘晶戦。勅使河原も赤穂亮には2-1の判定で惜しくも敗れているものの、バンタム級期待のホープです。結果は知らずに見ていたのですが、この頃の栗原はガードが雑で、勅使河原のパンチを何度もまともにもらっていました。しかし、試合は一進一退の熱戦で、先にピンチに陥ったのは勅使河原でしたが、ややスタミナの切れかかった栗原に5ラウンド、勅使河原がロープに詰めて連打を浴びせたところでレフリーがストップしました。
勅使河原は、その後6連勝し、現在、OPBF東洋太平洋S・バンタム級王者で、WBO15位にランクしています。戦績は、23戦19勝12KO2敗2分け、28歳。
世界を狙うには課題が多いかな
栗原は、現在、IBF15位にランクしています。しかし、世界を狙うには課題が多そうですね。お互いのパンチが当たる至近距離で、ほぼノーガードでスリリングな打ち合いを展開してくれます。見ている方は、滅茶苦茶面白いですね。しかし、ボディワークとかヘッドスリップといった柔らかいディフェンスがないので、パンチをもらったら、もろに効いてしまいます。それと、パンチのスピード。せめて左ジャブがもう少し速ければとな~と。でも、ディフェンスは、勅使河原戦の頃より上達していると思います。
栗原を初めて見たとき、三浦隆司さんが日本タイトルに挑戦し、矢代義光さんと引き分けた試合を思い出しました。初挑戦の時は、ダウンを奪いながら、引き分け。しかし、再戦でTKO勝ちしています。ちなみに、三浦さんはご存知の通り、世界タイトルを獲得しました。
とにかく、栗原の試合は、今後も注目していきたいと思います。世界を狙うよりも、とにかくスリリングな試合を見せてほしいですね。